現代社会は多様性の時代だと言われているが、そんなことは嘘っぱちでせいぜい数バリエーションの人しか受け入れ先はない。腕が6本あったり、目からビームが出たり、指の間からアダマンチウムの爪が出たり、体が岩でできている人間を想定されてはいない。社会の要請する人間 ...
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タグ:書評
『医師とその妻(The Doctor and the Docter wif)/アーネスト・ヘミングウェイ』〜小さな罪の正当化〜
冒頭で医師は湖岸に流れついた丸太を見つける。しかしその丸太を回収するには手間も費用がかかるので、あえて湖岸から引き上げることもしないだろうから、医師は自分の物にしても問題ないはずだと考える。 そうして彼はインディアンの男達を呼ぶのだが、彼らにはっきりと ...
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『蜘蛛の糸/芥川龍之介』〜自分で自分を救うことはできない〜
お釈迦様が地獄に蜘蛛の糸を垂らして大泥棒カンダタを救おうとするお話。小学校の教科書にも載っているので読んだことがある人は多いはず。 カンダタは蜘蛛の糸を辿って極楽へ行こうとするが蜘蛛の糸は途中で切れてしまう。切れたのは地獄の亡者たちが糸を登ろうとしたの ...
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『さよなら楓ちゃん/泉由良』レビュー
“思い出”という言葉がある。読んで字のとおり思いが“出る”あるいは“出た”のだろう。出て行った思いはどこへ行くのだろう?『さよなら楓ちゃん』にはふたりの女の子が出てくる。しずるちゃんとKちゃん。ふたりは小中と一緒だったけれど高校は離れ離れになってしまう。そ ...
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レビューについて & もし牛野小雪が友人や会社の上司で『竹薮の柩』にレビューを書かなければならないのだとしたら、私はいったいどうするのだろうと考えたあれこれ
先週(今週も)twitter上にKDPにはレビューが少ないという話がいくつか出ていた。これは本当にそう思う。二年前はもうちょっとレビューがついていて、名の知れたレビュワーが何人かいた(今も書いてる?)。 この件については簡単な話で、ただ単純にレビューに需要がな ...
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カウフィールドさんと書評対談をした事について考えたあれこれ
警告:今日はカウフィールドさんの出番無し! 今までとは違った書評記事を書くと私は言った。それも今までとは毛色の違う物をと。たぶんこんなことを話すのは月狂さんにだろう。結果はどうなるか分からないが、とりあえず五本書いてみると言った。今思えば三つぐらいに ...
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2013年に読んだkindle本のレビュー
『魔女と機械と遺世界と/舟渡攻』を読んで考えてみた『魔女と機械と遺世界と/舟渡攻』を読んで 主人公は殺戮機械。旧世界を滅ぼした張本人である。機械というが、後に遺伝子がどうたらこうたらと出てくるので完全な機械ではなく人間と機械が合わさったような物のようです ...
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