愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

タグ:死

 私小説に結末を着けようとするなら自殺するしかないというので、未完で終わる夏目先生の『明暗』を読んだわけで、それから『山桜』も書き終わったし、新刊告知の予約投稿も仕込み終えたので、西村賢太の動画を見つつ、一度離れた私小説にまた取りかかると、瑞々しい感覚が ...

作家といえど作中の人間を勝手に殺すことはできない。○○は死んだ。おわり。みたいにはできないもので、彼らは作家に対して抵抗を試みる。  作家から書く意欲を失くしてみたり、物語自体をつまらないと思わせたり、突然部屋の掃除をさせたり、財布に溜まったレシートの整理、預金通帳の記帳、車両保険の払込み、まだ見ていない映画のことを思い出させ、人生に対する大いなる不安を抱かせ、この先一生書くことすら無理なように思わせる。彼らも必死なのでなりふり構ってはいられないのだ。 ...

実際の話じゃなくて小説の話。今書いているところで人ひとり殺さなければならなくなったんだけど筆はピタリと止まってしまった。筆力はまだあるのを感じるけれど気力が出てこない。  話の内容的には殺されるんじゃなくて死ぬわけだが、作家が文章を書いて殺さなければ相手は死んでくれないわけで、死んでくれないと話が進んでくれない。だからずっと止まっている。殺すのは人どころか猫でも難しい。真論君家の猫でもずいぶん筆が止まった。ある種の狂気がなければ人(猫)は殺せないようだ。 ...

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