愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

カテゴリ: 雑談

 光文社版の『老人と海』はIT革命の後に新訳されただけに解説も豊富だ。その解説によると『老人と海』の俗にいう執筆期間、つまりタイプライターを叩いて文章を書くような行為は2ヶ月だが、構想からを含めると20年かかっているらしい。20年といえばガルシア・マルケスの『百年の孤独』もたしか20年だったはずだ。もしかしたら一人の小説家の最高傑作は20年かけて書かれるのかもしれない。(その二つは最高傑作じゃないっていう人もいるだろうけど)

 そういう目で見れば夏目先生も芥川龍之介も小説家になってから20年もしない内に死んでいる。私が思うに、この2人が日本の小説家で群を抜いているような気がするのは、もちろん彼らの作品の素晴らしさもあるだろうが、それ以上に、もし2人があと10年生きていたらどれだけの物を書いていたのだろうかという可能性を見ているからではないか。こんなことを言うとファンに怒られそうだけど、太宰治があと20年生きたとしても『人間失格』以上のものを書けたとは思えない。(これまた『人間失格』は最高傑作じゃないという人がいるだろう。きっと文学オタクだ)

 こんなことを考えるのも、私の中にもずっと書けずに胸の中に留まっているものがあるわけで、時折書こうと試みるもどうにも筆が進まないからだ。もしそれを書くのに20年も必要とするのなら、まだ折り返し地点も過ぎていないわけで、あと10数年先なんて小説を書いているどころか生きていることさえ想像できない。そりゃあそうだ。夏目先生も芥川龍之介も20年書く前に死んだのから私が死なない道理もない。2人に限らず、腹に一物を抱えて死んだ作家なんてごまんといるだろう。でももし20年後も小説を書いていたとしたら、私はどんなものを書くのだろうと想像してみた。が、何にも思い浮かばなかった。最高の小説は二十歳で世に出ると仮定すれば、まだおむつが取れたばかりで、将来どうなりたいかなんて聞いても、おつむが足りないので何にも答えられないだろう。車になりたい、運転手さんになりたい?、ううん車になってビューって走りたい、と大真面目に語って大人を笑わせることはあるかもしれないが、実際にそうなる可能性はかなり低い。

20nenn

 20年……20年って長いなぁ。たぶんヘミングウェイもガルシア・マルケスもまさか20年かかるなんて思ってもいなかったに違いない。それだけのあいだ胸に秘めたものを書いた後にまた小説を書くことなんてできるんだろうか。

(おわり)


このエントリーをはてなブックマークに追加

 この前、青空文庫にヘミングウェイの『老人と海』があるのを見つけた。外国の作家が青空文庫にあったのもそうだし、ヘミングウェイがパブリックドメインになっていたのにも驚いた。彼の死後50年経っている。他の作品はないので『ヘミングウェイ パブリックドメイン』で調べてみると、戦争期間中の著作権は伸びて計算されるので(国によって著作権の保護期間は違う)、戦後に出版された『老人と海』はパブリックドメインになり、戦前の作品はまだパブリックドメインではないという不思議な状態なのだそうだ。ちなみに全ての作品がパブリックドメインになるのは2031年。

 前に『老人と海』の語句を調べていて、日本語でも分からないので原文から意味を探っていると、意外と意訳が多いことに気付いたし、段落や文章のつなぎ方や切り方も違うことを知った。

 絞轆(こうろく)というサメを吊るすために使った道具があるのだが、私ならそれを吊り鉤と訳すだろうとか考えていた。英語で読みきった本なんて『不思議の国のアリス』ぐらいの人間が不遜にも翻訳家に茶々を入れたわけだ。ちょっと気にかかったところなんかは頭の中で訳して、それが手元の『老人と海』と違うと、ちょっと嬉しくてグフフと心の中で含み笑いをしていた。私が読んでいたのは新潮文庫版の福田恆在という人が訳した物で発行されたのは昭和41年。それから元号は二回変わったし、そりゃあ時代的な文章だと感じるわけだ。

 そういう経緯もあって『老人と海』がパブリックドメインになったのなら自分で翻訳して公開してやろうという野心を抱いた。しかし翻訳する前に他の翻訳はどうなのかと光文社版の『老人と海』を読んでみたら、現代風のすっきりした文章になっていたので驚いた。2014年の翻訳らしい。マジか。と何度も心の中で驚きつつ、最後まで一気に読んでしまった。これがあるならあと20年は訳す必要はない。

 そう思っているくせに、グーテンベルクから原文をコピペしてローソンで印刷してきたり、英和辞典を二つ本棚から引っ張り出してきたり、訳そうとする色気が消えてくれない。色気は消えないがまだ一文も翻訳していない。結局どうしたいんだか自分でも分からない。今のところ翻訳する気はないが、翻訳しない気もない。もしかしたら20年かけて翻訳するのかもしれない。ないない尽くしだが原稿のコピーは机の上にある。

(おわり)
ヘミングウェイ


牛野小雪の小説はこちらから→Kindleストア:牛野小雪




このエントリーをはてなブックマークに追加

usino
どうも、牛野小雪です
バイト8
助手でバイトのニア·タスマだぜ
今回はこっちのブログでやるんだな
usino
いきなりなんですが、顔を変えようかと思っているんですよ
バイト14
は? 意味分かんねえこと言ってんじゃねえぞ
usino
なんていうか。読者を欺いているような気がして
バイト1
そんなの誰も気にしてねえよ
でも一応だけど、どんな顔にしようと思ってるんだ
01
こんな感じでどうでしょうか
バイト13
わ、悪くないんじゃね~の
でも、そっちの方が欺いている気がするぜ
01
素顔をさらけ出す気持ちで描いてみました
バイト4
だから、欺くんじゃね~って言ってんの
戻せよ、元の顔に
usino
ほい
バイト6
やれやれ、やっと戻ったか
気持ち悪いったらありゃしねえ
バイト6
ところで今月は何をしていたんだ。
usino
へ~イ、へ~イ、ヘイ、時には起こせよムーブメン!
バイト8
!!!?????????
usino
アマゾンプライムにWOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~があったから、毎日執筆前に聞いてます。
usino
全盛期の小室哲哉と全盛期のダウンタウンがコラボした奇跡の楽曲。
この曲が20年前という事実が恐ろしい。
バイト5
昔の話をすると鬼が笑うぜ
お前の本の話をしろ
usino
最近ガルシア・マルケスの百年の孤独 を読んでいるんですが凄くいいですね。
何度も戻りながら読んでいるんですけど、これ真似したくなる気持ちは分かるなぁ。
アウレリャノ、アルカディオ多すぎ問題があるけど。
usino
でも、ちょっと真似できないぐらい個性的で、小説なんて誰が書いても大体同じだろぐらいに思っている人は読んだ方がいい。
バイト5
(だから、お前の本の話をしろって)
usino
wikipediaによるとですね。
この小説を書こうとしたのが17歳の時で、発表されたのが39歳の時、20年ぐらいかけて書いているんですね。
usino
今私が構想を持っているJohn to the worldもですね。
そろそろ5年目に入ろうとしているわけで、一体いつできあがるんだろうか、本当に書く気があるんだろうかと思うこともしばしばなんですが、こういう話を聞くとまだ折り返し地点も過ぎていないじゃないかって勇気をもらえましたよ
usino
しかも書いた歳が今の私より上というのもいい
バイト5
せっかくだから100年かけて書いてみたらどうだ
ガルシア・マルケスが命乞いするほどの凄いのが出てくるかも
usino
100年先なんて骨も残らないから
バイト1
バッキャロー
小説家たるもの100年残る文章を追いかけないでどうする
usino
!!
usino
そうか。100年の孤独が20年なら、100年かければ1000年小説が書けるかもしれない。
バイト11
(なわけね~だろ)
usino
牛野小雪のページ作りました。
バイト13
いきなり話変わったな
usino
リンクはここ
牛野小雪のページ
バイト4
いくつブログ作ってるんだよ
usino
まさにそれが問題だから作ったわけですよ
牛野小雪の情報を得るならまずはここ、という場所を作っておいた方が良いと思いまして
バイト8
(あれ、これってAmazonの著者セントラルでいいんじゃねえか?)
usino
あのサイトを参考にしたというのは内緒。
たぶんセルフパブリッシング最速の速さ。
バイト12
なんの速さだよ、意味分かんね
バイト5
しっかし2018年はサボったな。
usino
こうしてみると年に原稿用紙1000枚ぐらい書いていると分かりますね
バイト7
2016年からサボりが目立つぞ
usino
2018年は全作改稿していたし、今年だって文章は書いてるもん
バイト8
アウトプットしろ。
ストックしているやつも吐き出せよ。
usino
小説を書くという意味では本当に遅くなりましたね。
5月から執筆を開始して、まだ小説は一文字も書いていないんだから。
バイト5
もう蟻野小雪に改名だな
usino
うわーん。
バイト5
いつまでもノートに下書きなんてしてんじゃねえ
同じ頃に出した人はもうそろそろ次の小説を出そうかって考えてるぞ
usino
時よ止まれ
お前は美しい
バイト14
俺はメフィスト・フェレスじゃない
仮にそうだとしてもその言葉で、お前は終わり
usino
ス、ストックがあるから・・・・・
バイト14
一個だけな。
むしろストックがあるから書くのが遅くなってるんじゃね~の?
usino
むしろ二つあった時の方が速かったから
バイト1
じゃあやっぱり100年かけて書くべきだな。
まずはストックを100個ぐらい書き溜めようぜ。
usino
それだけで死んじゃう
バイト12
最初からあきらめてどうする。
結局この世界はやるか、やらないかなんだよ
usino
やる!
バイト14
さすが!
usino
やっぱりむり!
01
やれやれ、困ったものですね。
どんな偉人達人も一時の努力で大きな功績を残したわけではありません。
千里の道も一歩から。今日一日をしっかり生きましょう。
その積み重ねが100年の大事業に繋がるのです。
バイト8usino
だれだ、おまえ~!
バイト5
お前だよ
usino
そうだった。

(おわり)

牛野小雪の小説はこちらから→Kindleストア:牛野小雪


このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ