つい先日、『長い寄り道』という短編集をAmazonに出した。その時に色々と表紙を観察して気付いたことがあったので、ここに備忘録として書いておく。


ブログ1表紙考察

1.私はすぐに帯を捨ててしまうので無事な物を探すのに苦労したのだが、この両者を比べると、本の下3分の1はイラストやデザインが控えめになっている。この部分に題名や、著者名が書いてある本は一冊もなかった。
 ちなみに私の本はほとんどがここに著者名が入っている。でも、いいんだ。帯なんて付けないし、付けるときは配置を変えることもできるから。


表紙考察2

2.人物の顔は正面か左を向いている。ついでに言えば脳みそだって左を向いていた。
上の写真で左の方はあまり聞いたことのない出版社から出ていた。産業出版センター。たぶんあまり出版のノウハウがない。理由は下。



表紙考察3

3.帯を付けると下唇から下が隠れる。右は顔全体が写る。だからなんだって話だが、たぶん右は意識してこの配置にしていると見た。まぁ、左だって帯の大きさを変えればいいんだけど。


表紙考察4

4.文字の大きさについて。左はヘミングウェイの短編集、背表紙には白枠の文字が書かれているが、黒枠の方の文字が大きい。恐らくノーベル賞のネームバリューにより題名の文字よりも大きくなっている。
 右は村上春樹。著者名よりも題名の方が大きい。ノーベル賞を取れば大きくなる?
 イラストは半分より上に配置されている。ほとんどの本がこうだった。


表紙考察5

5.帯下。ほとんど情報量なし。たいていこの部分に出版社の名前が書いてある。出版社自身が自社にネームバリューが無いことを自覚している?(それが分かっているのなら、本屋では出版社別じゃなくて、著者別にしてくれぃ)
まぁ、たいていの帯には出版社名が記載されているんだけどね。でもでかでかと書いているのはひとつもない。


表紙考察6

6.総括。帯は下3分の1。著者名や題名はその上。ノーベル賞をまだ取っていないのなら、著者名は題名より小さくする。イラストは中心より上に配置。顔は正面か、左へ向ける。

【余談】帯といえば、本の大きさ3分の1が目安だと思っていたが、先日、本を丸々覆うタイプの帯を見つけて驚いた。たぶんKDPで表紙すべてを帯にした著者はまだひとりもいないのでは?

でも、その本の名前も著者も忘れてしまった。立ち読みさえもしなかった。青っぽいというのだけは覚えている。そういう意味では失敗なのかもしれない。だれか挑戦してくれないかな・・・。

(終わり)



以前の版の『長い寄り道』は廃版になり、他の短編と一緒に『長い寄り道』に収録されました。