『スミルナ埠頭にて』はヘミングウェイの短編である。
 いきなり地名を出されてもよく分からないが、調べてみるとトルコにある都市。
 そこにどうしてギリシャ難民がいるのかというと、第一次世界大戦でギリシャがそこを占領したから。しかし『スルミナ埠頭にて』の頃にはトルコ軍が奪回して、ギリシャ人が追い払われているという状況というわけだ。
 ちなみにケマルという人物が出てくるがちらっと出てくるが、彼はトルコ共和国の初代大統領である。トルコはトルコでもオスマントルコ帝国と共和国の違いがある。今のトルコはヨーロッパの端っこにあるギリギリユーロ圏の国ぐらいにしか見えないが、昔は広大な領地を持つ国だった。どうして落ちぶれたんだろう?
 しかし、私とわれわれってどういう立場の人間なんだろう?
 何となくトルコが気を使っている相手っぽいからアメリカとかヨーロッパの国?
 謎は尽きないが、逃げていく人達の迫力は伝わってくる短編。

(おわり 牛野小雪 記)

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