愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

2016年05月

 『幽霊になった私』を出してから蒲生田岬と火星を改稿していたら、あれ、もう一ヶ月経っているぞ? と焦ってしまった。日によって進み具合は違うが、だいたい1万字改稿するのに1日かかる。ということは全作品を改稿すると半年もかかる計算になる。なんてこった!
 
 電子書籍は棚から消えることがないわけで、過去の作品をプロモーションし続ける戦略もあるし、一つの作品を磨き続ける戦略もあるような気がするんだけど、どうなんだろうね。私は新しいのを書いていくほうが良いような気がするんだけど。どれだけ磨いてもカローラがフェラーリになることはないような気がする。

 そうそう、火星はとうとう10版になってしまった。せっかくなので、特に急ぐことでもなかったし、改稿案をワードにまとめていた。こんなことをしているから遅くなるのかな。いつもは書き留めないけど、形に残すとなんだか仕事したような気分になる。実際はもっと改稿した部分がある。瑣末すぎて書かなかっただけ。KDPセレクトの規約もあるしね。
『火星へ行こう君の夢がそこにある』10版の改訂、および改定案

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 インターネットはどこかで誰かがしょうもない情報をあげていることで、調べれれば何でもあるという状態が維持される。でも、近所のサイクリングロード脇にある用水路にカメが何匹いるか計測しているサイトは存在しなかった。検索したら本当に無かったので逆にびっくりしたぐらいだ。インターネットにはもっと猥雑さが必要とされている。
 誰の役に立つかは分からないが、ここには『火星へ行こう君の夢がそこにある』を10版に改訂したので、わりと大きめな修正した内容を解説しておく。かといって何百文字もあるようなのは省いた。それと誤字と細かいところも。

(旧版)
火星四輪車は電気で動く大きなタイヤのバギー車で、電力は宇宙船の太陽光パネルで充電したバッテリーから供給される。満タンまで充電して三時間の運転ができると説明書には書いていた。

(10版)
火星四輪車は電気で動く大きなバギー車で、宇宙船の太陽光パネルからバッテリーに充電する。満タンまで充電すれば三時間運転ができると説明書には書いていた。

1.タイヤが大きいから火星四輪車もデカイという部分だが、火星四輪車自体が大きければタイヤもデカイだろうということでタイヤを消した。
2.正確には宇宙船のバッテリーから火星四輪車のバッテリーに充電するのだが、ちょっとまどろっこしいので電力の流れをパネルからバッテリーへ直結した。
3.三時間の運転ができる → 三時間運転ができる
 のをつけた方が良い様な気もするけど、こっちで通じるならこっちの方がすっきりする。ちょっと自信がなかった。


(旧版)
「ごくろうさまでした、これから船は地球から離れ火星へのコースを取ります」

(10版)
「ごくろうさまでした、これから船は火星へ向かうコースを取ります」

“地球から離れ”を消す。

(旧版)
一年前に火星行きの宇宙飛行士を募集する求人広告が出た。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット。あらゆる媒体で募集がかかった。『火星へ行こう、君の夢がそこにある』が火星行きの宇宙飛行士を募集する宣伝文句だった。

(10版)
一年前に、火星行きの宇宙飛行士を募集する広告が、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、あらゆる媒体で流された。宣伝文句は『火星へ行こう、君の夢がそこにある』


1、二つの文を一つにまとめた
2、火星行きの宇宙飛行士を募集するが同じ段落にあるので、後ろの方には消えてもらった。宣伝文句はタイトルと同じ。煽るだけ煽ってどんな夢があるのかはさっぱり分からない。あくどい求人広告にありそう。従業員としてではなく請負契約にされるタイプ。「頑張ればがんばった分だけ給料がもらえる!」って煽る。

(旧版)
一郎は大学を卒業してからまだ一度も働いたことが無かった。大学を卒業してから一年間は何をするでもなく過ごしていた。

(10版)
一郎は大学を卒業してから一年経つが、まだ一度も働いたことが無かった。この一年は何をするでもなく過ごしていた。

大学を卒業してからが同じ段落に二回ある。こういうパターンが多い。探せば他にもあるかも。

(旧版)
三男の一郎が、三郎ではなく一郎なのは両親が子供の数は必ず三人にすると決めていたからだそうだ。最初の子どもに三郎と名付けて、二郎、一郎とカウントダウンしていったらしい。つまり、一番に生まれたから一郎ではなく、最後の一人だから一郎という名前だそうだ。男の子なら数字の後に郎を付ければ良いが、女の子だったらどういう名前にするつもりだったのかは分からない。

(10版)
なし

この後、両親が大きく物語に関わってくるわけでもないので、こういう家族の小話はいらないと判断した。その代わり一郎が火星に行くきっかけになる二郎の小話は残しておいた。それと一郎自身の小話も。

(旧版)
ゲームをするのに戻って、また一時間経った頃にパソコンからデータを読み込む音が

(10版)
ゲームに戻って、また一時間経つとパソコンからデータを読み込む音が

ゲームに戻るってなんだ? でも、こっちが自然だよな。一時間経つのは火星と地球の距離が遠いから。でも本当は40分で済むんだ・・・・(もちろん距離によって変わるけど。でも飛ばすのは電波なので一時間も必要ない)。四十分だと字面が悪いから一時間にしてしまった。きっとこの世界では火星まで一時間かかる電波があるんだと思う。それか受信する時に特殊な処理で時間がかかるのかもしれない。

(旧版)
旅館の仲居さんが夕食の膳を部屋に持ってきて、いませんか、と声をかけた。一郎はいますと声を出し、窓を閉めて部屋の明かりをつけた。明かりをつけると窓から富士山が消えて、部屋と一郎の姿が映った。

(10版)
旅館の仲居さんが夕食の膳を部屋に持ってきた。

  ここだけ抜け出すと意味が分からないので解説をすると、主人公の一郎が閉鎖実験を終えて旅館に泊まったときに窓から見える逆さ富士を見るために部屋の明かりを消していたわけだ。だから仲居さんが夕食の膳を持ってきたときに部屋の明かりがついていないので、いませんか、と声をかけている。で、明かりを点けると、窓に部屋が映って富士山が見えなくなるという場面。だからなんだって話なんだが。
 どの版で消したのか覚えていないが、一郎が月を見て、さらにその向こうにある火星に思いをはせる場面がある。(意外に覚えているものだ)


(旧版)
その雲をずっと見ていると頭がふらふらしてきたので、これはのぼせたぞと一郎は思い風呂から出ようとしたが、やけに体が重く、立ち上がるのが苦しいのでそのまま這うようにして風呂から出た。体から力が抜けて頭も腰もくたびれて露天風呂の脇に座り込んだ。体の熱が空に抜けていく感じがしたのでしばらくそのままでいて一郎はのぼせが治まるのを待った。頭がすっきりしてくると体が冷えたので、もう一度風呂に入ってから風呂を出た。

(10版)
なし

旅館のお風呂に入っていたらのぼせてしまうという話。『火星へ行こう君の夢がそこにある』には必要なさそうだったから削除。でも面白いと思うよ。風呂でのぼせて、ほうほうの体で湯船から出ると、風呂場でぐったりしてしまって、今度は体が冷えてきたので、またお風呂に入る。でもこの話には必要ないかな。本当にそれだけの話だもの


 KDPセレクトだと内容の10%まで(規約が変わっていなければ冒頭からではなく全体の10%)を公開しても良いことになっているけど、あとでもめるのは嫌なので、このへんで大事をとっておく。


 見返すとばっさり削った段落がある。うん、でも書いた時は必要だったと思うんだな。初版を読み返すとやっぱり文章が弱い印象を受ける。真っ直ぐなだけだと倒れそうなので脇に補強を入れていたんじゃないかな。でも版を重ねるごとに筋が通ってきたので補強がかえって浮き上がってきて邪魔になったのかもしれない、というのが私の判断。
 地文の会話部分に「」を付けていない部分が多くあって(付け忘れたわけじゃない)、せっかく時間と手間をかけて改訂するのだから10版では付けようかどうか迷ったが、やっぱり付けないことにした。そこは初版を書いた私の意思を尊重。でも、今書いたなら「」を付けるだろうなぁ。


独占販売
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 2016年5月24日に確認

余談:紙の本みたいに売れたら版を重ねるわけではないので、10版になってもさしてめでたい話でもない。 それだけ手を加えたというだけのこと。電子書籍に重版なんてないのだ。

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『獅子の檻』を読んだ後の感想を言葉にできない人は以下のリストから選んでください。もちろん言葉を抜き取ってつなぎ合わせるのもアリです。付け足してもOK。他に良い言葉があればコメント欄にどうぞ。順次リストに入れていきます。

 
著者オススメ☆☆☆
○凄い。なんだか分からなかったけれど凄かった。いつかまた読み返すかもしれない。

 目立ちたくない時☆☆
○ウチではうまくコトバにできんけど、マジすごかった☆彡
○すご~い!こんなのはじめて!!
お母さんごめんなさいっ!!
○いつもと違うけど、雰囲気はいつもの牛野小説だった。
○凄く前向きな終わり方だったけど、読んだ後はずーんと心が沈んだ。
○短いお話ですっと読めました。
○いつもと違う雰囲気でしたが外れなしでした。
○とても力強いお話でした。
○ドアを作る会社は?

 頭良さそうに見られたい時☆☆
○読了。今回は直線的なプロットで分かりやすい内容だったが伸び伸びとした発想は少ないように見受けられた。もちろんそれが悪いわけではないが次に期待。
○自己を閉じ込める檻から抜け出そうとあがくレオタの姿がとても力強く書かれていた。私達に鉄の檻はないが社会の檻には捕らわれているのかもしれない。檻の中だからといって即不幸だとはいえないのだが。
○私達を包む檻は目に見える物ではないけれど、ライオンのような存在を許さない圧倒的なシステムであり同時にライオンのような存在から私達を守っている。また檻は私達自身の心と繋がっている。それを壊すには自暴自棄な暴力が必要とされるのかもしれない。
○ライオンの力強い生き様に不覚ながらポロッときてしまった。でも彼にサバンナを取り戻さないで欲しいと思う自分もいる。人間って勝手だ。でも私はそういう世界に生きている。


 通ぶりたい時☆
○イノシシの肉って美味いよな、ちょっと獣臭いけど。あれ食った次の日はめちゃめちゃ元気出る。野性で一番美味いのはウサギの肉なんだけどな。シカの肉は筋張っているからすすんで食ようって気にはなれない。すまんな、せっかく血抜きしてくれたのに。
○猫の肉ってまずいらしいぜ。知ってるか? タヌキ汁に使われるのはアナグマ。古い言葉では、アナグマ、イタチ、タヌキ、ネコを狢(ムジナ)と呼ぶらしい。同じ穴のムジナってな。でも、美味いのはアナグマだけ。ネコを食べるのはかわいそう。アナグマもかわいそうだけど。
○檻の中のメシってまずいよな。シャバに出てすぐ食べたトンカツはめちゃくちゃウマかった。食い過ぎてゲロ吐いたのはいい思い出。二週間後にまた檻に入るよ(「・ω・)「ガオー


 むしゃくしゃしている時★
○あっという間に読み終わったので損した気分
○つまんね。ライオンが喋るわけねーだろ
○ライオンが喋るのはそういう話としてあるかもしれない。でも、猫とライオンが話せますか? アメリカ人と日本人が初対面でお互いに母国語で会話するようなもの。あ~そうですか。ファンタジー。でも、どうして人間とは話せないんですかね~。それが一番の不思議。
○都合良すぎ。警察なめてませんか? もっとネットでよく調べてから書いてください。国家権力を甘く見ていると痛い目見せますよ。
○作者の妄想に合わせた都合のいい展開。読んでいて途中から恥かしくなった。
○山猫かわいそう。レオタは死んで当然のクズ
○山猫を殺したのは作者、作者が本当のクズ
○上野動物園の年間パスポートはたったの2,400円です。1日10円もかかりません。もっとライオンを観察してから書いてください。
詳細はこちらから↓
【http://www.tokyo-zoo.net/annual_pass/index.html】




 
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トンネルを抜けるとのコピー

『幽霊になった私』を出してから、過去の作品にも手を加えているので、もうかなり長いこと改稿している。そうすると他人はどう書いているのか気になってしかたない。ネット上の文章はともかく、普通に十冊以上も本を出している小説家でも後半は意外に気の抜けた文章が多いことに気付いてしまう。何度も読んでいる好きな本なのになぁ。純粋な気持ちで本を読めないのは損だ。それと同時に長編を書く難しさを感じる。でも今回は冒頭の話。


“国境の長いトンネルを抜けるとそこはもう雪国であった”


もしこれを川端康成の『雪国』冒頭の文章だと思った人は残念ながら間違い。
正確には


“国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。”

“そこはもう”は必要ない。

 でもなぁ、ノーベル賞を取った人にケチをつけるのもなんだけど、どう読んでもこれだと素っ気無い気がするんだよなぁ。何か物足りない気がする。

 よぽっどの文章オタクでないかぎり、ほとんどの人が上の文章で覚えているはず。

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 どうやら最近モテている。淡波さんがポロッと描いてほしそうな素振りを見せたので、少し探りを入れてみた。

 
すると



 一体どうしたっていうんだろう。ってっきり『いえ、けっこうです』なんて言われると思ったのに。ルルルとリリリの挿絵を描いている淡波氏なら、私が描かなくても良さそうなものなのだが・・・・。
 それでもこれも修行と思って、彼を描いてみることにした。難しそうだ。

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 蒲生田岬の改稿が終わったので、次は火星の改稿に取り掛かろうとしていたが、どうも気力が出てこないので、しばらく原稿と向き合うのはお休みにした。考えてみれば半年以上書くか改稿していたわけで、そりゃあどうりで疲れるはずだ。

 例のごとく高松の宮脇書店本店まで車を走らせた。執筆が終わると、毎回ここへ行くことにしている。
 売り場面積日本一という記憶がずっとあったが、最近はどうもその印象が薄い。それで調べてみるといつのまにか日本一ではなくなっていたので驚いた。サイトによって結果は違うが、現在は池袋にあるジュンク堂が一番大きいという意見が多い。宮脇書店が一位ではないのはどこも共通している。本屋の売り場面積は1972年からずっと増加し続けていたので、いつまでも日本一の座にはいられなかったようだ。諸行無常。それでもまだ四国の中では一番大きいとは思うけどね。
書店数とその坪数推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)

 ちなみに売り場面積ではなく、蔵書数ではMARUZEN&ジュンク堂書店(梅田店)が一番だそうだ。MARUZEN&ジュンク堂書店(梅田店)/Google画像検索←こういうのを見ると、うわぁ、行ってみたいなぁと思ってしまう。徳島にもできないかな。ジュンク堂自体がないけど・・・・(四国にもないあった)。

過去に日本一だった宮脇書店に行くと、たいていは一階から回るのだが、今回は二階にあるアートの棚へまっすぐ向かった。すると、今の私にどんぴしゃりな本が表紙を前に向けて、デ〜ンと廊下側に立てられているではないか! そりゃもう速攻で手に取った。

2016-05-14-151931


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 やっと蒲生田岬の改稿が終わりました。話自体は変わらないけれど、以前より読みやすくなっています。5月9日以前の版を持っている人はアマゾンに申請すれば、最新版をダウンロードできます。 ※最新版に更新すると旧版は読めなくなります。



 改稿したついでに表紙にも手を加えた。といっても文章の方と同じで大きくは変えていない。具体的には以前の表紙は白く焼けたようになっていたので、全体の明るさを落として、コントラストは強くして色をハッキリさせた。(コントラストの意味は分かっていない)それとタイトルの字をちょっとだけ太くして読みやすくした。
 だけど蒲生田岬をちゃんと読める人が何人いるんだろうか? 私もこれを書き始めるまでは何と読むのか知らなかった。ちなみに“かもだみさき”とよむ。“がもうだみさき“ではない。でもパソコンで打つ時は”がもうだみさき”と打っている。

蒲生田岬 表紙案比較

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