愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

2016年03月

下の文字列をメモ帳に保存して、ルビを振りたい時に使っている。<rb></rb>で挟んだところにルビを振りたい文字、<rt></rt>で挟んだところにルビ。他のところは気にしないで大丈夫。私もしていない。

<ruby>
<rb>〇〇</rb> ←ルビを振りたい文字
<rp></rp>
<rt>〇〇</rt> ←ルビ
<rp></rp>
</ruby>

下は例文

<ruby>
<rb>九蓮宝燈</rb>
<rp></rp>
<rt>ちゅーれんぽうとう</rt>
<rp></rp>
</ruby>

↑をHTML編集画面に貼り付けると↓になる

九蓮宝燈ちゅーれんぽうとう

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Newton 脳と意識: 最先端の脳科学が,最大の難問に挑む

Newton 天才の脳: 創造性,直観,卓越した記憶力が生まれる仕組みとは

Newton 生命とは何か<大特集>: リチャード・ドーキンス博士「生命はつくれる」

 今書いているものの関係で意識とか、心とか、幽霊とか、その辺の本ばっかり読んでいる。前から気になっていたんだけど、ちょうど99円セールだったので即買した。意識については過去に一度ブログに書いていて、意識とは宇宙に対するロックンロールという内容だ。 

 

ushiburp-outpost.hatenadiary.jp

 まさかとは思ったが、この本にも命はエントロピーに反していると書いてあってちょっと嬉しくなった。人間考えることはみんな同じらしい。私もニュートンだ。

 ええっと、たしか指を動かす前にまず脳内で予備電気が何とか書いてあったはずだけど、その話にはまだ続きがあるのを何かの本で読んだ。脳内で指を動かそうと意識してから実際に動かすまでに、人はいつでもそれを止めることができるそうだ(間違っていたらごめん)。

指を動かす(無意識)→指を動かす(意識)→(いつでも止められる微かな時間)→指を動かす(実際に指を動かす)

 そう考えると意識とは何かをするのではなく、何かを禁止するためにあるのかもしれない。何かをしない理由は色々思いつくけれど、何かをした理由はなかなか言葉にできないもの。法律だって禁止事項ばっかりじゃないか。案外的を得ているかもしれない。

 ということは下手なものを書いてはいけない、普通のものも書いてはいけないと意識していれば自然と名文が頭に浮かんでくる? 確かに文章を整えることはできても、生み出すこと自体は無意識だなぁ。

 死なないと思っていれば本当に死ななかったりして……その前に馬鹿にならないようにって意識しておこっと。

 天才の本で脳みそが白黒で載っていたのは気持ち悪かった。東大に行けば夏目先生の脳みそがあるらしいけど絶対に生で見たくないなぁ。見せてもくれないだろうけど。まぁ、天才についてはっきりと分かることはないけれど、天才はなるものじゃなくて、なっているものだからジーニアスであって努力でなれるものだったらありがたみがないなとも思った。でも、ある日突然頭がどこか変な場所に落ちて「私は一時間で一万字書きます。一日で12万字。体力さえあればいくらでも」なんて言えるようになっていたら嬉しいけどね。もちろんちゃんとした文章で。

 死ぬのが恐いとはよく言うけれど、時々生きていることが怖くなる。無から自分が発生したことは最高のミステリーであり、ホラーだ。あんまり真剣に考えると頭の裏側がふわふわして危険な感じがするから、あんまり深くは考えない。

 上のブログにも書いているけど別に意識というか、心なんて必要ないわけだ(もっと言えば人間だって必要ない)。だけど、意識がある。生きている。元々無かったら何も感じないのだけど一度生まれてしまったからには死ぬのが恐い。なんて面倒なことをしてくれたんだろうと思う。

 

太陽の子孫

 異形の者が自分の脅威になるかもしれない。それは見た目だけじゃなくて考え方もそうだろう。直接的な危害を加えられなくても居場所を奪われることもあるのだから人として素直な反応なのかもしれない。何だかんだで親しくなれるのは自分と相手との共通点を見出した時であり、異なるところが気になりだしたらすれ違いの始まりだ。でも、いつかその異形の者が自分達を救う存在になることだってあるかもしれない。

 

四季

 NTRは一体誰が考えたのか。正直このジャンルはあんまり好きじゃない。そこから物語が派生するならともかくただNTRれるなんて。って、それが元々現実にあることか・・・・。

 

 自分を指差すとき、だいたいの人は鼻を指差す。自分探しをしている人は鼻毛をきれいに抜いて鼻の奥をよくよく覗いてみれば本当の自分を見つけることができるかもしれない。というのは冗談だが、自分で鼻を見ることができないように自分で自分を見ることは難しいようだ。人のことを平気で利用できる人が、自分は世間並みよりマシな人間と思っていることは大いにある。

 かといって相手の事を見るというのもなかなか難しい。普段頼りがいがあるように見える人がいざ事が起こると我先に逃げていたり、自分の意志があるんだかないんだかよく分からない人が愚直に事をやり通して石に矢を通すようなこともある。

 しょせん人の見た目は、その人が見せたい自己の影でしかいない。でも、本当の自分なんてあるのか? 影が本当になることだってあるかもしれない。

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

 
小説家という職業 (集英社新書)

小説家という職業 (集英社新書)

 

  3年前までこの人の名前を知らなかったが、本人が自分でマイナ(マイナーのこと、森先生は何故か語尾は伸ばさない)とおっしゃっているので知らなかったのも当然かもしれない。でもスカイクロラは知っていた。原作があることも。ちなみに村上春樹も3年前は知らなかった。初めて名前を聞いた時は村上龍のニセモノか何かだと思っていて、なんだか変に持ち上げられているのでおかしいなと感じていた。1Q84がニュースになったことは覚えている。ノルウェイの森が映画化されたことも。それと高校の時に毎朝汽車の中で海辺のカフカをハードカバーを読んでいる人がいて、それも記憶に残っていた。でも作者の名前は全然記憶に残らなかったし、興味も湧かなかった。ニュースなり、口コミなりで伝わってこなければ有名な作家もこんなもんである。森先生も小説の世界はマイナなので当たり前のことだとおっしゃっていた。

 森先生いわく、小説にテーマは必要なし。曲がりなりにも小説を書いている私は、おお、なんだこの先生わかってるじゃないか。さすが有名な人だと胸の中で手を打った。

 次に文体の話が出た。先生は文体も必要なし、とおっしゃられた。曲がりなりにも小説を書いている私は、なんだこの先生、全然わかっていないじゃないか。小説ってのはつまるところ文体を読むのであって、それが合っていればしょうもない話でも面白くなると私は思っている。何を書くかではなくどう書くかだ。

 えっ、じゃあ文体って何? しばらくキンドルを脇に置いてしばらく考えてみた。好きな文体、肌に合わない文体色々考えてみた。結局、文体とは物事の見方、視点のことじゃないか? そういう結論が出した。

  とりあえず答えが出たので、さらに読み進めると、なんとそこには視点が大事と書いてあったので、その文章を二度見したあとで吹き出し、そのあと声を出して笑った。そりゃもう大爆笑よ。結局この先生わかっているじゃないかと感心すると同時にプロの犯行を見せられた気分だった。恐るべし森博嗣。でもマイナらしい。小説はまだ一冊も読んでいない。

ぼくが守ってあげる(待ち時間に軽く読む短篇集・4)

ぼくが守ってあげる(待ち時間に軽く読む短篇集・4)

 

  人間関係は直接影響しあっているのではなくて、真空を通して伝わる何かがあるのかもしれない。たとえば空気とか?

 個人的には女の人を誘うには焼き肉に誘えばいいというのが頭に残っている。ずっと残っている。フィクションとは思えない響きがあって、その日はもうこれだけが頭に残った。いつか機会があれば使ってみたいと思う。本当に効果はあるんだろうか? 

Driftage: (ギター小説『440Hz』シリーズ)

Driftage: (ギター小説『440Hz』シリーズ)

 

  誰かがターンワールドをロードムービ的だとかなんとかと言っていて、この本もロードムービと書いてある。もしかしてネタが被っていたのかなぁと不安になって読み始めたが、文体が違うから大丈夫だろうと思ったし、内容も全然違っていたからほっとした。そもそもロードムービという言葉があるぐらいだから、なにかそれっぽいカテゴリに入るようなものがあって、でもそれが重なるなんてことは、ロックというジャンルで不思議と被っている曲がないのと同じなのかもしれない。 矢井田瞳を最初に見た時は椎名林檎に似ていると思った。でも二人は違う。それと同じ。 

  この本とはあんまり関係ない話だけど、小説の主人公って子供か、職を失った人か、失恋した人ぐらいしかないような気がする。職業小説といって思いつくのは半沢直樹ぐらいか。あとミステリだと探偵や刑事。あっ、意外に他にもあった。事件が外にあれば大丈夫っぽい。でも主人公自身が事件となるとやっぱり上の3パターンなのかな。

悪魔とドライヴ

悪魔とドライヴ

 

  KDP界隈ではなにかと話題だった悪魔とドライヴ。読みやすいとの評判だった。確かに読みやすい。でもヘリベさんの書く話は難しすぎて私には内容を理解することが困難だった。まるで悪魔とドライヴしているみたいだ。どうして久太郎が小説を書いているのかよく分からなかったし、それが何かのメタファなのかもしれないと考えてみたがさっぱりだった。神にでもなったつもりか、ヘリベマルヲ、そして辻久太郎よ。

 最後は燃えてドンパチするわけだし、ちありなんて必要なかったんじゃないかなって思ってしまうんだけど・・・・。どうせアクションするなら、彼女を巫女にして悪魔と戦う物語はどうかと考えてみた。あの小説には悪魔が宿っていて、久太郎とちありが悪魔祓いしていくという話。・・・・考えてみただけ。もし件の悪ドラ会でこんな提案をしたらへリベさんに殺されていただろうな。

 私には理解できない深遠な物語だった。

 ニーチェは言っている。

”深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのだ”

 あんまり深追いすると虚無の谷に落ちそうなので分からないまま置いておくのがいいのだろう。

毒舌アフォリズム2

毒舌アフォリズム2

 

 月狂さんの震源シリーズ。じゃなかった、箴言シリーズ。 もしかして誰かに向けて語っているような気もしないでもないけど気にしてはいけない。たったひとりに向けた言葉が誰にでも刺さる言葉になることもある。

  そうそう、悪口も何を言うかではなく、どう言うかというのは小説の文体問題と同じだった。結局どんなことでも目の付け所が大事ってことなのだろう。意外にも森先生と繋がってしまった。全ての結論がここにつく。

 

(以上、おわり 2月25日 牛野小雪が記す)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 作家といえど作中の人間を勝手に殺すことはできない。○○は死んだ。おわり。みたいにはできないもので、彼らは作家に対して抵抗を試みる。

 作家から書く意欲を失くしてみたり、物語自体をつまらないと思わせたり、突然部屋の掃除をさせたり、財布に溜まったレシートの整理、預金通帳の記帳、車両保険の払込み、まだ見ていない映画のことを思い出させ、人生に対する大いなる不安を抱かせ、この先一生書くことすら無理なように思わせる。彼らも必死なのでなりふり構ってはいられないのだ。

 意識の裏側ではこんなやりとりがあったのかもしれない。

 

『なぁ嬢ちゃん、死んでくれや。キミが死んでくれたらすべてが丸く収まるんや』

『嫌です。死にたくありません』 

『ああ〜、そんなこと言わんといて〜だ。ホンマになっ?これが最後やから。いっぺんだけでええから』

『他の人に頼んでください。どうして私なんですか?』

『そんなこと言われても困ったなぁ〜。どないしようもないなぁ〜』

 

  一週間ぐらい一文字も書けずにいたのだが、昨日朝起きると、あっこれは書けるなという感覚があった。こういう時は案外落ち着いているもので、ゆっくり朝ごはんを食べて、ちょっと歩いてから本を読んで、太陽も完全に登った頃に机に座る。すると、今まで書けなかったのが嘘みたいにかけて嬢ちゃんはあっさりと死んだ。きっと彼女がクビを縦に振るまでオジサンが粘り強く待っていたんだろう。一度うなずけば『よっしゃ、まかせとき』という風に一肌脱いだのかな。別に夢に見たわけでもないし、想像したわけでもないけれど、こういう風に考えれば妙に納得がいく。

 

(おわり) 

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光を纏う女

 ヘリベさんの悪魔とドライブは何人かが目を通して修正されているそうだが、コーフィー(それと私)と淡波さんは本当に目を通しただけで終わった。コーフィーはCRAZY SISTER(電書猫のサイトにある→この小説の作者は誰にゃん?「CRAZY SISTER」 | 電書猫)、淡波さんは光を纏う女。私はてっきりあれで終わりなのかなと思っていたんだけど、他に短編が2つ付いていると知ったので一応読んでみた。すると、あれから続きを書いていたのでちょっとびっくりした。でも、いつもの淡波さんだったという印象。最初の流れのまま書いていたら、本当に違うものになったと思う。やっぱり作家特有の書き方はなかなか変えられるものではないのかもしれない(変える必要もないかも)。

 

 

ガラスたちの永遠

 また淡波さん。帯には著者初の恋愛小説と書いてあったけど『壁色のパステル』や『ケプラーズ5213』は恋愛小説だと思う。特にケプラーズの方は最後にソーの理性を溶かして、ケイトとの一気に距離を縮める話なんじゃないかと読んだんだけど、作者の中では恋愛小説ではないみたい。『ガラスたちの永遠』でも似たような構図で、形態を溶かして渾然一体と混ざり合うような話。淡波さんいわく私が恋愛小説を書いたらどうかと言ったのがきっかけみたいだけど全然覚えていない。でも弾射音さんに似ていると言ったことは覚えている。ガラスたちの永遠を宇宙規模にすれば『パッチワールド』の世界になる。

 

無気力なのにはワケがある 心理学が導く克服のヒント (NHK出版新書)

 最近本当に気力がわかないのでこういう本を読んでみた。どこかで読んだことがあるような気がしたら、もうすでに持っている本だった。これによると失敗体験を学習するとより無気力になってしまうので、書けない時は書かないほうが良いっぽい。逆に書けるときは書きまくったほうが良いってことかな。あと、同じ境遇の人が成功しているところを見ると、無気力から抜け出すこともできるのだとか。落ち込んでいる時も、調子のいい時もブログなりツイッターなりで自分の状態を報告していれば、誰かの支えになったりするのかもね。

 

自立と依存の心理 本当の「心の支え」を見つけるには (PHP文庫)

 下戸の建てたる蔵もなしというように酒をやめても人は何かに依存する。タバコをやめた人がコーヒーを飲むようになったというのはよくある話らしい。私はまったくタバコを吸わない人だがコーヒーは一日に何回も飲んでいる。去年カフェイン断ちをしていたのだが、カフェインレスのコーヒーを飲んでいるうちにいつの間にか辞めてしまった。コーヒーを飲むようになると、また少し調子は良くなってきた。本当にカフェイン断ちをしたいのならそれに変わる依存対象を見つける必要があるんだろう。タバコでも吸ってみる?

 

生きるとは、自分の物語をつくること

 執筆でよく筆が進むとき、キャラが走る、ということがあるらしい。私は未だかつてそんな経験をしたことがなくて、頑張って物語に想像力の石炭を一生懸命つぎ込んでいるだけ。そんな現象があるなんて嘘みたいに聞こえる。もしかして小説を書くのに向いていないんじゃないか。でも、物語が生き物というのはよく感じることで、なかなか理屈通りに進んではくれないものだ。今書いているのも最初に考えていたものとは違うものになろうとしている。ああ、しんどい。でも、それがいいんだと思う。でも、早く書かないとどんどん成長していってしまう。自分より大きくなったらキャラが走ってくれるんだろうか?

 

ズズのズッキーニ

 物語の種は物語から生まれることもある。だいたいいつもこれを書いたら書くことがないなと思いながら書いているけれど、たいていその途中で「あっ、これは物になりそうだぞ」という物が湧いてくる。実は今書いている物でもやっぱり浮かんできて、ああ、早く書かなきゃ一生が終わってしまうぞなんて考えてしまう。とはいっても、今のペースで書いても2年あれば書けそうなんだけどね。でもその2年が確約されているわけではなし、見えているのは今目の前にある時間だけだ。感情的には今書いているものでさえ一生終わらないんじゃないかと思ってしまう。

 

毒舌アフォリズム

 私のキンドルで326行。内容はごく短い箴言集。一ページの行数が少ないので何度もスクロールすることになるのだけど案外疲れた。文字の壁を築くのもアレだが、少ないのも良くない。いつかきっと誰かがちょうどいい多さを研究してくれるに違いない。そんなことを言うと『他人から何かを得ようとする物は、かえって自分の時間を失う。傷つきながら得たものでなければ己の血肉とはならない』なんて言われそうだけど。

 最近月狂さんは箴言をつぶやいているけれど、この路線でいくつもりなんだろうか? 私も便乗してひとつ箴言をつぶやいてみよう。

今日の箴言:批評されるのは、小説を書き上げた者だけ

  たぶん今日でおわり。

 

ジュジュマル

 人は見たいものしか見えないというけれど(ないものを見ることもある)、見えていないことにはどうやったら気付けるのだろう。目の見えない人に空の青さを伝えられないように、見えていない人に見えていないことを気づかせるのは無理なことなのかな。

 

赤い人魚

 長く一緒にいれば自然と人は似てくるものだけど、お互いに影響しあうならともかく一方的に似てきた時は、まるで自分が乗っ取られるように感じられてあまりいい気分はしないのかもしれない。フルハウスとか見ているとそんな話がありそうだ。KDP本かと思ったけれどぽっきゅんになかったから違うのかもしれない。書き慣れている印象を受けた。

 

元海上自衛官が海上自衛隊の裏も表もぶっちゃけてみた!: 電子書籍だから語れることもある

 海上自衛隊じゃなくて航空自衛隊の祭りに行ったことがある。その時にヘリコプターに載せてもらったのだが、搭乗するときに回転するヘリのローターの下を通った時にクビを飛ばされるんじゃないかと思った。そっちの方がよっぽど恐かった記憶がある。それとフランクフルトが美味しかった。現代の戦争は非対称戦だけど、お互いに最新鋭の装備でぶつかり合った時はどんな戦いになるんだろうか? ちょっと気になる。先に相手を捕捉した方がミサイルを撃って終わり? 何年か前に本で読んだのだが、その時は最新鋭の装備やロボットをシステマチックに軍隊を運用するよりも、経験のある指揮官の先方がトリッキーな戦術をしかけて模擬戦では勝ったのだとか。さもありなんである。ミサイルもレーダーも凄いが、現代はミサイル迎撃機能もある。案外現代でもいざ海戦が始まればお互いに舷側を並べて大砲を撃ちあっているのかもしれない。空中ではドッグファイト(映画のトップガンはそういう話。続編が制作されるらしいがポシャると思う。)。地上戦だって相変わらず泥臭い戦いをしているから本当にありそうだ。

 余談だけど、エースコンバットの空戦はマニューバー(戦闘機動の型)を使うより、フルスロットル、フルブレーキで戦ったほうが楽。だいたいあの世界に燃料の概念はないんだし、敵はUFOみたいな動き方するし、細かいことを気にしてはいけない。でも、マニューバーを使えるほうがもっと強い。ミサイルを撃って仕留め切れないとオーバーシュートされる。自衛隊フリークと対戦はしたくない(あいつらロックしなくてもミサイル当ててくるんだから)。

 

ボタニカルアリス

  『銃夢』に出てくるザレム人は19歳のイニシエーション(成人式みたいなもの)を受けると、大脳を脳チップに変えられるのだが、その事実はM.I.B(医療監察局)によって隠蔽されている。物語の終盤にその事実が明かされることによって、主人公のガリィの拾いの親イドが記憶を消した原因、ノヴァ教授が狂気に走った原因が分かるようになっていた。

 銃夢の続編LastOrderではノヴァ教授がザレム人達にその事実を暴露して、ザレム人達は発狂に陥れる。ある人は自殺し、ある人は暴徒と化した。その中でも正気を保った人達もいる。 ことの良し悪しはともあれ、彼らにはザレムの秩序を取り戻すという目標を見出していた。

  ボタニカルアリスでも似たような話で、主人公は人工知能だということが最初に明かされる。でも、彼は一度は死にかけるものの、再び生きる側へ戻ってくる(ボタニカルアリスの世界でも人工知能は自分が作られた存在であると知ると自殺してしまうという危険があると後に明かされる)。理由は内発的なものじゃなくて、外発的なものだ。

 頭というか心の話だが、似たような話で皮算積人さんの魔法中年っ!がある。主人公の椎作は魔法を使えるようになって美少女に変身するわけだが、すぐに悪魔から聖少女を探す仕事を与えられる。

 魔法使いは彼だけじゃなくて他にもいるわけだが、そちらの方は特別な仕事や目標があるわけではなくただ力を得ただけで、彼はその力を持て余した力を悪事に使ってしまう。椎作はそこに自分を重ね合わせて涙した。

 仮に自分のアイデンティが崩れたとしても、自分の外に依存するなり、縛り付けるものがあれば、それを心の器にして形を保てるのかもしれない。水は方円の器に従うというわけだ。社畜といば自分を持たない他人の言いなりになって生きているという蔑称だが、そういう人の方が案外強い自己を持っているのかもしれない。

 

 (おわり)

 

 

 

 

 

 

 

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 実際の話じゃなくて小説の話。今書いているところで人ひとり殺さなければならなくなったんだけど筆はピタリと止まってしまった。筆力はまだあるのを感じるけれど気力が出てこない。

 話の内容的には殺されるんじゃなくて死ぬわけだが、作家が文章を書いて殺さなければ相手は死んでくれないわけで、死んでくれないと話が進んでくれない。だからずっと止まっている。殺すのは人どころか猫でも難しい。真論君家の猫でもずいぶん筆が止まった。ある種の狂気がなければ人(猫)は殺せないようだ。

 

 始めから死んでいるとか、気付いていたら死んでいたとかは書くのが簡単だ。でも物語に関わっている人間はかなり難しい。そんなことを考えていると現実でもそうなんじゃないかと思えてきた。ニュースで何人死んだと聞いても胸に迫ってくるものはないのと同じで、案外無差別大量殺人は心の抵抗が少ないのではないだろうか。銃身越しに相手を撃つのは難しいが、迫撃砲で狙ったり、上空から爆撃するのは良心の葛藤がないと聞く。そういえば死刑執行するときは顔を隠すんだとか。

 やっぱり顔が見える相手は殺しづらいみたい。それでいうと通り魔に遭った時は相手と目を合わせて、身の上話をすると案外助かるのかもしれない。もっとも向こうはこっちの顔を見ないように後ろから不意打ちで襲ってくるんだろうけど。

 心神喪失状態で責任能力を失くさないとこの先書けないのかな。それか顔を見ないで書くか。文字だけの世界なのに顔の感覚があるのが不思議に思う。

(おわり)

 

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よう、俺だ。ヘリマルだ。おまえら、もし仙台で働くような事があれば隙間社だけはやめておけ。第一印象は“怪しい”だろうが、事実それは正しい。真っ当な顔をして実は……という事がないので、ある意味良心的かもしれない。仙台で働くなら白昼社へ行け。あそこは良心的だ。給料も良いし、定時で帰れる。俺だってチャンスがあれば入りたい。

ヘリマル2

  東京と比べれば仙台なんて秘境のような場所だ。東北の都会と言ってもしょせんは地方都市。どんぐりの背比べに過ぎない。それでも通勤帰宅ラッシュは存在する。俺は寿司詰めの電車で職場と自宅を往復している。ここでは精神がマトモなやつから病んでいく。一度見てみろよ。みんな死んだ顔している。こんな奴らもいざ外へ出た途端に正常な人間へ戻るから恐ろしい。

 

 先日、空いている時間の電車に乗る事ができた。あんな会社でも時には定時前に帰してくれる事がある。社会人はまだ少なくて学生が多い時間だった。俺のように病んだ青春を送っていそうな奴は一人もいない。どいつも真っ当に生きて、仙台か東京の大学へ行って、白昼社みたいなホワイト企業に就職して、健やかな人生を歩むのだろう。真っ当な人生の可能性にあふれていた。俺はもう四十路を越えた。若さはとうの昔に蒸発している。現状維持できればそれで良しとしなければならない。

 

 停車駅が近付くと電車が一度小さく揺れて、次に大きく揺れた。その拍子に吊り輪から手がすっぽ抜けた。おまえら、年取るとこういう事があるから若いうちに鍛えておけよ。オッサンになると筋トレしても筋肉はつかないからな。その代わり脂肪はV8のエンジンを積んだみたいに膨れ上がる。聞いただけで恐ろしいだろう? とにかくそのすっぽ抜けた手は大きくすっ飛んで柔らかい物に触れた。俺は顔を上げて人生が終わったと思った。

 

 俺の手は女子高生のおっぱいをがっしりと掴んでいた。しかもギャルっぽい。ヤバイ。鉄道警察に連行され、裁判にかけられ、最低の隙間社からも放り出される俺の姿が一瞬にして脳内に流れた。俺は社会不適応者だが、とうとう前科が付くのだ。社会の真っ当なレールから外れることが確定した。だがそのギャルっぽい女子高生は叫びもしないし、騒ぎもしなかった。俺は“すみません”と頭を下げて、おっぱいから吊り革に手を戻した。

SAKI5

 俺は窓の外を見ていたが意識は女子高生に向いていた。彼女が俺を見ているような気がする。何気なく目を向けると体を正面に向けて俺を見ていた。さっきはショックで声を出せなかったが、次の駅で俺を捕まえる気なのかもしれない。俺は大量の汗を脇と汗から流していた。

 

 電車が駅に着くと俺は何食わぬ顔をして電車を出た。女子高生は俺と一緒に電車を降りた。さっき流した汗が外気に当たって、氷みたいに冷たくなった。走って逃げるのはやましいことを認めたようなものだ。俺は何事も無い様に改札まで行ったが、軽い足音が後ろからついて来るのを背中で感じていた。

 

 改札を抜けても彼女はぴったりと俺の後ろについてきた。駅を出てもついてくる。帰る方向が一緒というわけではないだろう。明らかに後をつけてきている。それでも俺は歩き続け、人が少ないところまで来るとやっと振り返ることができた。

 

“なんでついてくんの?”
女子高生は俺が振り返ったことにちょっと驚いた顔をしていた。
“なんでついてくんの?”
また同じ事を言った。俺は彼女としばらく目を合わせていた。彼女は口を緩ませて
“さっきおっぱい揉んだ”
と言った。背中から汗が噴きだしてきた。

 俺は何も言い返せずに、回れ右して歩き出すと、女子高生もついてきた。居場所を突き止められるんじゃないかという恐怖があったが、俺は何故か部屋に帰ろうとしていて、すぐに近所のコンビニまで来た。X+エクスタシ。10年前まで日本中にある店だと思っていたが、実は仙台にしか存在しないらしい。

 

 俺が今の部屋に越してきた時にその店舗も開店したが、二年もしないうちに潰れた。近所の不良共が万引きしすぎたからという噂を、通りすがりに耳にしたが本当のことかどうか分からない。不良共がいるのは本当で、その時俺が通った時も三人の柄の悪そうな奴らが照明の消えた寂しい店舗を背にタバコを吸っていた。俺とは別次元で真っ当なレールを外れようとしている奴等だが、こちらが何もしなければむこうも何もしてこない。

 

“えっ、マジマジ!?”
“マテマテマッテ! スッゲエ可愛いじゃん!!!”
見た目より幼い声が後ろから聞こえた。やはりまだ若いのだ。振り返ると俺をつけていた子が少し離れた場所で不良達に絡まれていた。
“ね、どこ高? 俺達と一緒に遊ぼうず”
 “ヤッベ、ハハハハ、ヤッベ、”
とはしゃいでいる。彼女は俺を見ていた。不良達は脅すようなナンパを続けている。
“帰るところだから”
と彼女は言った。
“いいって。まだ夜は始まったばかりだし”
“家も近いし” “それじゃ一緒に帰ろうぜ”
と不良達は無茶な事ばかり言っている。さすがに何度も視線を送っていたからか、不良の一人が俺に気付いた。それをきっかけに残りの二人も俺を見て、三人一緒に近付いてきた。

 

 ヤバイ気配を感じたが俺は動けなかった。三人の中で正面にいた奴が顔を俺の目の前まで近付けてきた。一瞬キスするんじゃないかと思ったが、キスしたのは奴の拳で、俺の頭を思いっきり横に殴り抜けた・・・・らしい。

 らしいというのは目の前が真っ暗になってどうなったか分からなかったからだ。
“オラァアアアア!”
この時ばかりは幼さが消えてドスの効いた声だった。そういえば不良に絡まれたのは人生初だ。あいつらマジで話が通じない。火星人が人間の姿をしているんじゃないかってぐらいコミュニケーションができない。俺は続けて殴ったり蹴られたりして、目も開けていられなくなった。
“コラアァアァァァ!” “ナメンじゃねえぞ、オッサン!”
“死ねや、カス”
そんな感じで不良達は叫びながら俺を蹴り続けていた。

 

 目を開けても視界は真っ暗なままだった。俺はゴミ箱の中に体を突っ込まれていた。燃えるゴミの方だというのは入れられる前に見た。3人がかりだった。いざ修羅場になると何にもできないってのは本当だな。ケンカで一番強いのは躊躇無く人を殴れる奴だ。

f:id:ushiburp:20160104171052j:plain

 ゴミはゴミ同士ゴミ箱の中でヘイトし合っている。俺もゴミは嫌いだ。だが変な具合に体を突っ込まれてゴミ箱から出られない。クソッ、マトモに死ぬとは思っていなかったが、ゴミ箱に体を突っ込んだまま死ぬなんて想像もしなかったぞ。こんな最低な死に方をするんだなと嘆いていたら
“オジサン、生きてる?”
と声がした。

 

“おーい、助けてくれ!”
俺は叫んだ。ゴミ箱の中に情けない40男の声が響く。
“どうしよう?”
と頼りない言葉と声が帰ってきた時は殺意が湧いた。人間、下手に希望があると怒りや絶望を感じるらしい。
“何でも良いから引っ張ってくれ”
と俺は言った。頼りない手が俺の足首を掴んだ。

 

“ムリ、全然動かない”
ちっとも引っ張っていないのに声の主が言ったので、本気で殺したくなった。
“ベルトを持て。それで思いっきり引っ張れ”
と俺が言うと
 “なにそれ、上から目線。自分で出ればいいのに”
と冷ややかな声が返ってきた。このまま一人残されると恐くなった俺は
“頼む。出られないんだ。助けてください。引っ張ってください”
と頼んだ。
“マジ笑える”
馬鹿にするような声がゴミ箱の外から聞こえた。不良共が綺麗に俺を殺してくれなかった事を俺は恨んだ。
 

 今度はベルトを掴まれる感触があった。俺も目の前にあるゴミを手で押して何とか出ようとする。少し体が動いたと思ったら、ゴミ箱も一緒に動いた。夜の町にゴミ箱が派手にひっくり返る。だが視界は夜の暗さに戻っていた。俺は年代物のゴミと一緒にゴミ箱から脱出する事ができた。

 

“うわっ、サイアク。制服についたんだけど”
女子高生が制服を手で払った。俺の後をつけていた子だ。
“あいつらは?”
俺が訊くと
“あいつらって?”
と、とぼけたような事を言った。
”ここにいた不良達だ”
“知らない。私、避難してたから。オジサンっておっきい体してるのに弱いんだね”
また女子高生が笑った。その笑い声にサイレンの音が混じる。
“ヤッバ、早く逃げよ。ケーサツが来る”
この時の彼女はさっきまでの余裕が無くなってマジだった。
“なんで?”
と俺が言うと
“私が呼んだから。DQN達が10人ぐらいバット振り回してるって”
俺は痛む体をひきづってその場から逃げた。

 

 俺は自分の部屋に逃げ込んだ。俺は一緒に逃げ込んだ女子高生を見た。入れとも言っていないのに勝手に入って
“ここってオジサンの家?”
と訊いた。
“なんでついてくるんだよ”
俺がそう言ったそばでパトカーが近くに停まった。
“だって電車で痴漢したじゃない。あっ、ちょうどケーサツもいるし、どうしようかな?”
女子高生が立ち上がったので、俺は玄関のドアを守るように立ちふさがると、彼女は勝ち誇るようにニヤついた。

 

“オジサン、なんて名前?わたしサキ”
彼女の問いに
“マルヲ”
と答えると
“それって本名? 何だか芸名みたい”
と言われた。知るか。親が勝手に付けた名前だ。俺だってこの名前を気にしないようになるまで30年かかった。それからお互いに年齢を教え合った。サキは17歳らしい。高校生なら当たり前だが俺は驚いた。ケバい化粧が年齢を隠していた。サキは俺の部屋にある物を勝手にいじっている。俺の
“帰れよ”
の言葉に
“本当に帰っていいの?”
だ。頭二つ慎重が低い女子高生に俺は精神的に負けていた。ドアから動く事ができない。

 

 しばらくするとサイレンの音が遠ざかっていった。
“もう帰れよ”
と俺は言った。ずっと居座られそうな気がしたが、彼女は
“それじゃ帰るね”
と立ち上がった。彼女を玄関で見送り、姿が見えなくなると俺は立っていられなくなった。不良達にやられた体がようやく痛んでくる。

 

 数日後、俺が会社で最低の仕事を終えて部屋に帰ってくると、玄関のドアにサキが座っていた。
“おっはー”
 10年以上前のネタを使う女子高生は変な気分がした。
“なんでいるんだよ”。
“遊びに来たの”
“帰れ、俺は仕事をした後なんだ”
“ひどい。私のおっぱい揉んだくせに!”
サキがアパート中に響く声を出したから俺は彼女を中に入れた。

 

“何か食べたい”
というので、ポテトチップスのコンソメパンチを食わせてやった。俺もカップヌードルと一緒に食った。変な緊張で俺が麺をつまらせると
“ダサい……”
とサキは小声でののしった。かっこいいオッサンなんていない。いつかはお前もオバサンになる。俺だってオッサンになるとは思わなかった。なったとしてもかっこいいオッサンになると思っていた。
 

 サキはスマホをいじりながらTVを見ていたが、俺が風呂に入っている間に書き置きを残して部屋を出ていた。そこにはこう書いてある。
“これ、ワタシのLINE”

 LINEの連絡先を残していったという事はまだ俺につきまとうつもりか。冗談じゃない。明日も朝早いっていうのに複雑な事情を抱えて眠れるわけがないと俺は思ったが、最低の仕事をした後は不思議と寝つきがいい。今日も例外ではなかった。

 

 会社の同僚に牛野小雪という男がいる。女みたいな名前だが男だ。あれを本当のイケメンというのだろう。時々やつにときめいている自分に気付いて恐くなる。俺は彼にサキのことを説明した。女のことなら解決してくれそうだったからだ。

“ウンコを漏らせばイチコロだよ。若い子なら一瞬で逃げていく”
最初に受けたアドバイスは俺の斜め上だった。こんな事を言うから、奴は人間のふりをした火星人なんじゃないかと思う時がある。

二言目にはこうだ。
“女子高生につきまとわれるなんてご褒美じゃないか。付き合っちゃえよ”
駄目だ。こいつじゃ話にならない。でも他に話せる相手もいなかった。

解決策がないまま部屋に帰るとサキがいた。しかも怒っていた。

 

“どうしてLINEに連絡くれないの!”
サキが大きな声を出した。俺は彼女を部屋へ入れた。まさか毎回この手を使うつもりじゃないだろうな。サキはテレビを点けると自分の家みたいにくつろぎ始めた。
“帰れよ”
“どうして?来たばっかじゃん、笑える”
俺は晩飯を食うことした。
“オジサン、毎日それ食べてるの?”
カップヌードルをすすっているとサキが言った。目はスマホに向けたままだ。
“なに喰おうが勝手だろ”
“なんだか冴えないオッサンみたい、超ダサい”
オッサンはメシを食っているだけでダサくなってしまうらしい。

 

 俺はサキの顔を見た。まだ若い。若いという言葉がまだ早いほどだ。幼さが残る顔は化粧を薄く弾いている。無理して大人ぶろうとしているようだった。牛野め。こんな子と付き合えるわけないだろ、犯罪じゃねえか。

 

 俺はカップヌードルをすすった。なんてマズイんだ。健康と寿命を引き換えに明日へ命をつなぐ食事だ。この子が言うようにたまには美味いもんを食った方がいい。明日もう一度カップヌードルを食ったら死ぬような気がする。明日は天ぷらうどんを食いにいこう。くそっ、結局油物か、どうやら俺は思考まで不健康にできているらしい。

“オジサン、さっき私のこと見てたよね?”
サキがTVから目を逸らさずに言った。俺はすすりかけの麺をブハッと容器に戻してしまった。
“見てたよね?”
今度は俺の顔をはっきり見て言う。
“見てねえよ、バカ”
“絶対に見てた。うわぁぁぁぁぁぁ、気持ち悪い。私、こんな汚い部屋でオジサンにレイプされるんだ。ヤダー、オジサンの子どもなんて生みたくなーい!”
サキが立ち上がって、わざとらしく脅えた。立ち上がった瞬間にブルーの下着が一瞬だけ見えると
“いやー、パンツまで見られた。そこだけはやめてー!”
と叫んだ。こいつ、細かいところまで気付いていやがる。それならここからいなくなって欲しいという気持ちにも気付いて欲しいものだ。彼女は脅えた顔でスカートを股の間に挟んでいたが、とても楽しそうだった。

“もし俺が本気で襲ってきたらどうするんだ?”
サキが悲鳴を上げ続ける中で俺はやっとそう言い返した。
“オジサンはそんなことできないもんね”
彼女は笑ってTVの前に座り込んだ。“しない”じゃなくて“できない”か。俺はカップヌードルを流しに捨てに行く時に、ことさら勢い良く立ち上がったのだが彼女は“やっぱりできない”と笑った。

 SAKI4

“そろそろ私帰るね。帰りが遅いとお母さんが心配するし”
さんざん俺をからかった後で、珍しく向こうから帰ってくれることになった。
“この部屋汚いね、ゴミぐらい捨てたら?”
という小言もオマケにつけて、部屋に貯まったゴミ袋を軽く蹴った。
“もう来るなよ”
“また来たくなったら来るし”
しかしサキは明日も明後日も彼女は来なかった。俺は毎日部屋へ帰ってくるたびにほっとしたが、ほんの少しだけ寂しさも感じた。

 

 隙間社から人がいなくなるのは珍しい事ではない。牛野小雪もついに姿を消した。あのイケメンですら姿を消えたことに俺はショックを受けている。イケメンはこの世の常識から外れていると思っていた。無性に連絡を取りたくなったが俺はやつの連絡先を知らないことに気付いた。ネットで偶然やつと同姓同名のGoogle+アカウントを見つけたので呼びかけてみたが返事はない。軽い喪失感を抱えながら部屋の前まで帰ってくると、まだゴミの日ではないのに、大量のゴミ袋がゴミ捨て場に捨てられていた。俺の住んでいる場所はロクな場所じゃないが最低限のマナーは守られていた。しかし、それも今日まで。どんどん規律は崩れてゴミのような人間が集まってくる。俺もその中の一人だろう。それでも俺は怒っていた。世の中を悪くするやつはみんな嫌いだ。誰にも迷惑をかけずに一人で死ねばいいのに。

 

 玄関の鍵を開けるとドアが開かなかった。それでもう一度鍵をひねると開いた。どうやら鍵を閉めずに出て行ったらしい。ドアを開けるとゴミ袋が消えて部屋が片付いていた。
“おかえり”
部屋の奥からサキが出てきた。
“なんでお前がいるんだよ。まさかこれ・・・・”
俺が言葉に詰まると
“うん、汚れていたから片付けておいた。ゴミ袋も貯まっていたから出しておいたよ”とサキは笑った。

 

“てめえ、勝手なことしてんじゃねえぞ!”
俺が怒鳴るとサキから笑顔が消えた。
“超汚いから掃除してあげたんでしょ!”とサキは怒った。
“ここは俺の部屋だ!俺がどれだけ汚そうが俺の勝手だ!”
サキは今までに無いぐらい大人しくなった。前髪が垂れて顔は見えない。
“泣いてるのか?”
“知らないっ! おじさんのバカっ!”
 サキは俺の部屋を出て行った。サキのスマホが机の上に置かれていた。すぐに取りに戻るだろうと思っていたがスマホはいつまで経っても机の上に残されたままだ。俺は毎日それを見ながらカップヌードルをすすった。
 

 それから3ヶ月が経った。その間に3人の人間が隙間社に入ってきて、5人が消えた。牛野小雪とはまだ連絡が取れない。俺が最低の仕事を終え、駅に行くとサキが立っていた。俺を待っていたらしい。
“おっはー、おじさん。ひさしぶり。元気してた?”
サキは昨日会ったばかりのように話しかけてきた。
“なんだよ、お前。もう来ないかと思ってた”
サキは急に沈み込んで静かになった。変な雰囲気だ。だが、このまま立ち去るのも変だった。
“オジサンのとこ行こうよ”とサキは言って先に歩き始めた。
 簡単に断れない響きがあって、俺は彼女と一緒に歩く事にしたが、俺達は一言も喋らずに並んで歩き続けた。

 

 X+エクスタシが近付くと俺は彼女の手を引いて、別の道へ引き込んだ。
“えっ、なに。私とうとう犯されちゃうの?”
“バカ、そんなわけあるか。こっちが帰り道だ”
あの日以来俺はX+エクスタシの前を避けていた。
サキは不審そうな顔はしていたが俺についてきた。
“本当に変なとこいかない?”
暗い公園の近くを通るとサキが言った。
“行くわけないだろ”
“オジサンとだったら行っていいかも”
俺は背筋がゾクッとして振り返った。サキは俺の顔をまっすぐ見ている。どこか深いところへ無限に落ちていくような感覚があった。
“あっ、ブランコ”
サキは俺から目を逸らし、公園のブランコに座った。
“オジサンってブランコしたことある?”
“誰だって子どもだった時がある”
“オジサンも一緒にやろ?”
サキは楽しそうにブランコを漕いでいたが、俺にはそれが悲しいぐらい表面的な物だと理解できてしまった。二人の間にブランコのきしむ音が響く。

SAKI3

“一人でやってもつまんない”
サキはブランコを漕ぐのをやめた。
“何かあったのか?”
長い沈黙に耐え切れなくなって俺は口を開いた。
“エミちゃんって知ってる?”とサキは言った。俺は首を振った。
“英語の先生と付き合ってるんだって。卒業したら結婚するって言ってた。本当かな? ”
“そりゃ犯罪だろ”
“だよね。私もさ、げぇって思った。そりゃあオウキ先生はイケメンだけど、30歳だよ、30歳!”
サキは俺が顔も見た事もないオウキ先生の年齢を強調するが、俺にとって30歳はまだ若い。
“私ね、年上を好きになるって言っても2つか、3つ、それぐらいだと思っていたから一回り離れた相手を好きになるなんてありえないと思ってたけど、オジサン見てたらそれもアリかな、なんてね”
サキが小さくブランコを揺った。

 

 なんてこった。俺は確信してしまった。俺は今、二回りも歳の離れた女子高生に告白されようとしている。空を見上げると月が俺の代わりに発狂していた。やけに黄色い光が俺の目の奥をくすぐってくる。
“ね、オジサン。私ね……”
サキが喋っている途中で俺は
“もう帰ったらどうだ、遅くなるとお母さんが心配するんだろ?” と遮った。
彼女は機先を挫かれてしばらく黙っていたが
“ゴメン、でも今日が最後だから” とまた口を開いた。
“最後って?”
“あたし、山形に引っ越すんだ……明日”
“どうして急に?”“急にじゃないよ。3ヶ月前から決まってた”
それっきり俺達は喋らなくなった。サキはブランコさえ漕がなかった。

 

“山形なんて行きたくないっ!”
突然サキが俺の胸に飛び込んできた。彼女の無防備な背中が俺の目の前で震えている。俺があと20歳若ければ、いや10歳でもいい。俺はこの背中をしっかりと抱きしめていただろう。でも俺は彼女の両肩に手を置いて、ただ泣くがままにさせた。サキの体中から若さが蒸発している。そのにおいは俺の体を燻し続ける。だが俺の心に火はつかないだろう。20年の月日はそれだけの距離がある。

 

“山形だって悪くないさ”サキが落ち着いてくると俺は声をかけた。“山形に行ってもサキなら上手くやれる。友達だってできる。もしかするといい男とだって出会えるかもな”“いい男って?”そう言ったサキは俺の胸から顔を離さない。

“若いうちから本を読んでいるような真面目なやつ”

“本って?”

“江戸川乱歩”

“乱歩? そんな人聞いた事ない。……その乱歩君はイケメン?”

“もちろんイケメンだ。髪は金髪で長く伸ばしている。サキより長いかもしれない”

“本を読んでいる真面目な人なのに?”

“ああ、若いうちから乱歩を読むやつは100人に1人もいない。頭のネジが一本ぐらい取れていてもおかしくはない、それに……”

“……それに?”

“乱歩君もいつかはオジサンになる”

 胸の中でサキが笑った。

“俺にだって若い頃はあった”そう言うと”私、オバサンになりたくないな……”とつぶやいた。

 

“ねえ、オジサン。私がいなくなったらどうする?”
サキはいつもの明るい声に戻っていた。
“毎朝仕事に行って、カップヌードルを食って、ベッドに横になったらまた朝だ”
“……ねえ、それって楽しいの?”
楽しくなくても生きていく。若いサキはまだそれを知らない。知らないで過ごせるなら一番いい。
“オッサンに楽しい事なんてないよ”
“なにそれ”
サキは俺の胸から顔を離した。彼女はもう泣いていない。若さは涙を顔から弾いていた。ほんの一瞬だけ俺は20年の隙間があることを忘れた。彼女はきっと今日流した涙を糧にこれから強く美しく成長するだろう。


 俺とサキは公園で別れた。彼女は別れ際に言った。
“オジサン、絶対に後悔するよ、オジサンにとって最後のチャンスかもしれないんだから”
もう後悔している。ガラスの破片が胸を刺してくるようだった。しかし俺は
”山形でも頑張れよ”と言って彼女を見送った。
彼女は一度も振り返らずに歩き続けて、俺の人生から消えた。もう二度と会うことはないだろう。

 

 それから3ヶ月が経ち、桜が咲いた。俺は相変わらず隙間社とかいう怪しい会社で働いている。サキのスマホは机に置かれたままだ。あいつは仙台の思い出をここに置いて山形に行った。

 40年生きていれば時々こんな嘘みたいなことが起こる。俺も若い頃に聞かされたら与太話だと思っただろう。でもこれは本当のことだ。淡波亮作ならきっと理解できる。さっ、新年早々始まった俺の昔話はこれで終わりだ。じゃあな、おまえら。付き合ってくれてありがとう。本年もよいお歳を。じゃあな全世界。

(おわり)

追記:写真素材 ぱくたそ【https://www.pakutaso.com
モデル 大川竜弥 河村友歌

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SNOWBREAK 320-800

 タマコとマサモリはスキー場に来ていた。マサモリは何度か滑った事があるが、タマコは初めてで、初日は彼に付きっきりで滑り方を見てもらった。最初は滑ろうと思えば止まり、止まろうと思えば滑る有様だったが、一度ロッジに戻ってカレーを食べると、何故か滑る事ができるようになった。

“最初でそれだけ滑られるのなら才能があるよ”とマサモリは言った。

 

 ここへは三日の予定で部屋を取っている。

次の日は難しいコースに誘われたが、何でもないように滑る事ができた。むしろ雪面が荒れていなかったので簡単だったような気もする。

 

“一番難しいところへ行こうよ”

 リフトで頂上へ向かう途中でマサモリに言ってみた。

“行こう、行こう”

 彼はすぐに乗ってきた。

 

 一番難関だというコースにはまだ一本の線しか入っていない。

“滑った人がいるんだ”

 タマコは残念だった。まだ未踏のコースを滑ってみたかったのだ。

“明日は早起きしてこようね”

 タマコの提案にマサモリは笑みを返してコースへ滑り出す。

 

 難関だというだけあって、斜面は急でコーナーも急だった。それでもタマコは滑る感覚を自由に扱う快感を感じていた。

 コースの中程までくると、先に言っていたマサモリが待っていて、ゴーグル越しにタマコと目が合うと歯を見せて笑った。

 タマコはちょっと意地悪をして彼を通り過ぎていく。

 

“おい!”とトゲの無い叫びを出してマサモリが追ってくるのをタマコは感じた。

 絶対に追いつかれないようにスピードを緩めないように滑ったのに、マサモリはすぐに追いついてきた。

“ひどいなぁ”と余裕の声で話しかけてくる・

 

 タマコはスピードを落とすと、彼も同じスピードに落として並ぶように滑った。まるで手を繫いで歩いているみたいで、実際にマサモリがタマコのストックに引っ掛けてきた。タマコもストックを彼の側に寄せると二人の間でバッテンに交わった。

 

後ろから凄い音が迫ってきた。雪を蹴立てながらもうスピードで滑ってくる人達がいる。

 マサモリがさりげなくコースの端へタマコを引っ張った。

 

 彼らは二人を追い越すと、コースの内壁に向かってスピードも緩めずに突っ込んでいく。

“危ない!”

 マサモリが声を出したが、彼らはコースの内壁をジャンプ台にして次々と向こう側へ飛んでいった。

 

“凄いね”タマコは驚いていたが“危ないよ、コースの向こう側に人がいたらどうするんだ”とマサモリは少し不機嫌な声を出した。

 二人は残り少ないコースをゆっくり滑ったが、その途中で何度も高く飛び上がる人影を見た。もう一度同じコースを滑ったが、ほとんどのコーナーにジャンプしたと思われる滑り痕があった。

 

 難関コースだけあって二度滑っただけでタマコはへとへとに疲れた。夕方になる前に二人はロッジに戻った。

 夕飯はまたカレーだ。

“あの人たち凄かったね”タマコが彼に声を向けると

“どの人たち?”とトゲのある言葉が返ってきた。

 あからさまに不機嫌な声にタマコは続きを言わなかった。

 

 賑やかな声が食堂に近付いてくる。スノーウェアでジャンプしていた男達だと分かった。営業時間ギリギリまで滑っていたのか、雪がまばらにくっ付いている。

 彼らは一様にカレーを頼むと二人近くに座った。とにかく賑やかだ。

 

 タマコは何も喋らず、息も漏らさないようにカレーを食べていた。何故かマサモリが不機嫌なのだ。彼はもう食べ終わって、焦れたような態度を見せていた。

 早く食べてしまおうとタマコがカレーを口に入れると、近くに座った集団の中から一人の男が話しかけてきた。

 

“今日、同じコースで滑っていましたよね?”

“ええ”とタマコは答える

“ここには何度も?”

“初めてです”

“へえ、あそこは難しいから滑る人はあまりいないんですよ。雪がそのままだからコースがあると気付かない人もいるぐらいで。スキーの経験はどれくらい?”

“昨日が初めてで”

“ええ、それは凄い!”

“教えた人が上手かったのかも”

 タマコはさりげなくマサモリに目を向けたが、彼は何故か我関せず態度を見せている。とても怒っているのだけはタマコにも分かった。

 

 男はマサモリがいないかのようにタマコへ話しかけてくる。

マサモリは咳払いすると一人で席を立ってしまった。タマコも残ったカレーを持ち、慌てて席を立つ。

“怒ってる?”

“なにも”

部屋に戻って喋ったのはそれっきりで、二人は薄い緊張感を抱えたまま夜を過ごした。

 挿絵 SNOWBREAK 1

 翌朝になると彼の機嫌は少し良くなっていた。頂上まで来て、昨日の男達に出会うと途端に機嫌が悪くなった。

“一緒に滑りませんか?”

 昨日の男がタマコに声をかけてくると、マサモリは先にコースへ滑り出した。一番簡単な初心者コースだ。

“ごめんなさい”と断りを入れて彼を追いかける。

 

 彼はことさらゆっくりと滑っていたのですぐに追いつく事ができた。

“ねえ、やきもち焼いてるの?”と話しかけると“いや、全然”と彼は不自然なくらい大きな笑顔になった。やっぱり怒っているのだ。

“別になんでもないんだから”

 タマコがストックを彼の方に向けると、彼も向けてきて空中でバッテンを作った。二人の間にあったわだかまりが緩むのをタマコは感じた。二人はゆっくりと麓まで滑っていく。

 

“私、もう帰ってもいいよ。充分滑ったから”

 リフトへ向かおうとする彼にタマコは言った。

“いや、あと一回だけ滑ろう”と彼は笑顔で答えた。今度は本当の笑顔だ。

“それじゃあ、あと一回だけね”

 二人はリフトに乗って頂上まで行った。

 

“最後だからこっちへ行こう。昨日も滑ったから大丈夫だろう?”

 彼が誘ったのは昨日滑った最難関のコースだ。タマコは答える代わりに笑みを見せて先に滑り出していく。

 

“待ってよ”

 マサモリは先を焦るように滑っていた。そのせいかタマコはついていくのがやっとで、時々ヒヤリとする場面もあった。

“待って!”

 彼と大きく距離が離れるとタマコは大きく声を出した。彼は体をひねって歯を見せた笑顔を見せると、クッと体を落として加速した。

 

“待ってっていったのに”

 聞こえるはずのない一人言を言ったあと、タマコはまた声を出しそうになった。マサモリが加速したスピードのままコーナーへ突っ込んでいく。

彼の体が宙高くに舞った。それからコーナーの向こうに見えなくなる。

 

タマコが不安な気持ちのままコーナーを抜けると、その先にマサモリがゴーグルを外して立っていたので、ほっと胸を撫で下ろした。

“昨日は危ないって言ってた”

 タマコは彼を叱った。

“いや、全然そんな事はなかったよ。ちょっと滑れるやつなら誰だってできることさ”

 彼はそう言って自慢するように笑っていた。

“絶対もうこんなことしないでね”

“一回だけだ。一回だけで良かったんだよ”

“絶対だよ”

 

 それから二人はタマコのペースでゲレンデを降りていった。マサモリはここへ来てから一番機嫌が良さそうだった。こういう彼の姿を見るのがタマコは好きだった。楽しい時間は早く過ぎるもので、遅く滑ったのにあっという間に麓が見えてきた。

 

“最後に一回だけ”

 マサモリが体を落として加速する。

“バカ!うそつき!”

 タマコは彼の背中に声を投げた。

 マサモリがコーナーの内壁をジャンプ台にして宙へ飛んだ。そして彼は体を半回転させて、雪の向こう側へ頭から落ちた。

 嫌な予感がした。そんなはずがない。コーナーを曲がればきっと彼が笑って待っている。 彼女の予想は半分だけ当たった。 マサモリは雪の上に倒れながら首を背中へぴったりと折り曲げていた。

 その顔は一点の曇りもない幸福に満ちていた。

 

(おわり)

 

↓inspired by

pcu28770.hatenablog.com

 

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