愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

2014年12月

異性を書くテクニック

異性を書くのは難しい。
難しいというよりは恥ずかしい。
実を言うとKDPで最初に出した『火星へ行こう君の夢がそこにある』では、映子さんというオペレーターの女性が出てくる予定だったのだが、どうしても書けなくて没になった。
もし、一郎とのメールのやりとりに女っぽさを感じたのなら、それは幻の映子さんだと思ってください。私もそのつもりで書きました。


それを克服するために書いたのが『ドアノッカー』で、最初から女性三人が出てくる。男は一人もいない。
あそこを書くために大分本を読んだし、テレビも見た。
今考えると冒頭の会話はやり過ぎたかなと思う。
サンプルダウンロードでもその部分は読めるから、気になった人は読んでほしい。


『グッドライフ高崎望』ぐらいからは、ある考えに至った。
世の中には混じり気無しの純粋100%の男はいないし、男みたいな女もいる。誰の中にも男と女が存在している。それだけではなく赤子から老人まで存在している。
その証拠に歌舞伎には女形があるし、宝塚にも男役がいる。
子供だってお遊びでじいさんばあさんの真似をするじゃないか。
つまりは、これは女だと思って書けばそれは女になるし、これは男だと思えば男になる。
そう考えると非常に楽になった。

こいつ女なのに言葉の端にすね毛を感じるだなんて気にしないでもいい。だって現実にそんな女は存在するんだから、かえって現実味が出てくるかもしれない。少し前にはおっさん女子という言葉があったしね。

異性を書く書くテクニックという題だが、結局はテクニックなんかないという結論になってしまった。要は書き慣れるのが大事ってこと。
でもやっぱり異性を書くのはまだ恥ずかしいな。


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推薦文『未来劇剣浪漫譚 Human Possibility』

 退廃的な未来で巻き起こるSF剣豪小説2作目

 今回は作者が商品紹介に書いてある通りにエンタメの要素を強く打ち出していて前作と比べてかなり読みやすいです。また続編なので登場人物や世界観が共通していて、早い段階から物語に入り込めます。

 前作で元々一般人だった凛が姉の仇討ちとはいえ人を殺したのに、ちょっと明るい雰囲気で終わったのが少し気になった。
 しかし、今作では人殺しの代償として一般人の友子から拒絶されていたという展開が待っている。
 凛がどうやってその傷を乗り越えるのかが一つのよみどころ。

 もう一つは無二さんが天心流の心構えを会得できるかどうか。
 師匠お墨付きで天心流の技を極めた無二さん。前作では余裕のある強さで負ける姿を想像できない男だったが、今回はそんな無二さんでも勝てそうにない相手が出てくる。(ついでに言うと嫌な奴だ)
 その相手に勝つには全てを捨てて天心流の心で立ち向かうことなのだが、それができないといういかにも剣豪小説的な展開がよみどころ。

 読み終わってから、いや後半辺りでずるいっ!と思った。この時から続編を匂わす展開だと分かったからだ。最後まで読むとやはりそうだった。無二さんが父親の仇討ちをするためにウォールの内側"ラスパラ"へ入ったところで終わるという続編を期待させるラストだった。ああ、ずるいっ!



 

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