愚者空間

牛野小雪のサイトです。 小説の紹介や雑記を置いています。 あと短い話とか。

2014年07月

音楽業界の衰退

ぶっちゃけDLだとほとんど利益がないんだ/スガシカオ

 出版業界よりも先に電子化の波に襲われた音楽業界はかなり厳しいようだ。スガシカオさんですらこのレベル。
 ほとんどのアーティストはCDやDLではほとんど利益が出ないのでライブで稼いでいるらしい。昔はライブ主体で儲けていたという(後退したってことだよね)が、これから出てくる人で黒字化できるほど人を集められる人って出てくるんだろうか?
 ライブで儲けるには客単価を上げるか客数を増やすかしないといけないが、知名度のない人は客単価を上げることもできないし集客力もない。それとは逆に知名度のある日とは客単価も上げられるし集客力もある。功罪あるだろうがやっぱり知名度は力だなあと思わされる。
 この前ちらっと見た音楽番組を見た感じでは過去に人気のあった人か現代のアイドルしか出ていなかった。このままの流れだと将来的にはいわゆるアーティストという人種がかなり少なくなり、アイドルだけが残るのではという気がする。見た目は即効的で強力な宣伝効果があるからね。

 どうやったら知名度が上げられるんだろうか(もちろんプラスの方向で)?それが分かれば苦労しないのにな。

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ぷりぷりものがたりのコピー

プリプリものがたり

さくしゃ:カウフィールド

 

むかし、むかし へいあんじだい。

あわの こくふ というまちに プリスカという おんなのこ がいました。

かのじょは としごろの うつくしいむすめでしたが おかあさんにきらわれていたので

まいにち トイレや だいどころの そうじを させられていました。

おかあさんはいいます。

「ほら、かおがうつるまで きれいに みがくんだよ」 

プリスカは しぶしぶながらも おかあさんの いうとおり トイレや だいどころを

かおがうつるまで ぴかぴかに みがきました。

 

さて そんな あるひ かのじょの いえの まえを ぐうぜん きこうしが とおりました。

かれは うだいじんのむすこで スケコマシン という かっこいいおとこです。

いえのなかの うつくしい プリスカを みつけて かれは ひとめぼれ しました。

また プリスカも かれを みて ひとめぼれ しました。

それいらい ふたりは ひとめを しのんで ひみつのデートを しました。

ひにひに なかよくなっていく ふたりですが それを きに いらないひとがいます。おかあさんです。

おかあさんは ふたりの なかを じゃましようと あるけいかくを たてました。

 

プリスカのすむまちには ケムクジャルという らんぼうものが いました。

かれは かみのけがもじゃもじゃ すねげはボーボー えりのすきまから むなげがとびでています。

おかあさんは かれのところへいくと いいました。

「ケムクジャルさん、あんた およめさんが ほしくないかい?」

ケムクジャルは こたえました。

「うん、ほしいことはほしいが、おれのようなけむくじゃらに よめにくる おなごなど おるまい」

おかあさんは いいます。

「それじゃあ、わたしのむすめの ぷりすかは どうだい?あのこは おまえさんのことが すきだそうだよ」

ケムクジャルは いいます。

「ばかを いうんじゃない。ぷりすかの ことは しっているが かのじょが おれを すきになるはずがないだろう」

しかし、そんなことであきらめる おかあさんでは ありません。

「いいや、それが ほんとうのことなのさ。あのこは はずかしがりやで きもちを おもてに ださないこ だけど ははおやの わたしには ちゃんと わかっているんですよ」

 

にわかに しんじられないはなしですが、プリスカのははおやが いうことなので ケムクジャルは けっきょく そのはなしを しんじました。

ケムクジャルは いいます。

「けっきょく おれに どうしろと いうのだ」

ははおやは いいました。

「あのこを よめにして このいえに むりやり つれかえってしまいなさい」

ケムクジャルは さらに いいます。

「なぜ そんなことを しなければ ならない」

ははおやは こたえます。

「あのこは すなおじゃないから きもちを かくしているけれど わたしには すべて おみとおしなのです。あのこだけが おまえをすきなら ほうっておいてもよかったけれど りょうおもいなら くっつけてあげなきゃ かわいそうだよ。あんたは ぷりすかの ことは すきなのかい?」

ケムクジャルは かおを まっかに しながら うなずきました。

それを みて ははおやは ケムクジャルに いいました。 

「あのこは ほんんとうに すなおじゃないから あんたの ことを きらいだって いうけど けっして しんじちゃいけませんよ。あのこの ばあい きらいだってことは すきってことなんですから。もしあのこが きらいだって いえば このいえに もちかえりなさい。それとは はんたいに すきだと いえば あきらめて かえりなさい」

  

みっかご ケムクジャルが プリスカを ごういんに さらうひが きました。

おかあさんは おとうさんを うまく いいくるめて おとうさんといっしょに プリスカを のこして となりまちへ でかけました。

いえには プリスカ ひとりだけです。
そのひは スケコマシンが プリスカの ために べっこうのかんざしを もってきてくれる やくそくを していたので なんて ぜっこうのひ なんでしょう と プリスカは ないしん よろこびました。
 


よるに なって あたりは くらくなりました。 

すると いえに ひとりの おとこが やってきました。ケムクジャルです。

かれは いえの とびらを あけようと しましたが、プリスカが ちゃんと とじまりを していたので かぎがかかっています。

ケムクジャルは いいました。

「おーい、あけてくれー」

こえを きいた プリスカは げんかんまで いくと いいました。

「どなたでしょうか」

ケムクジャルは こたえます。

「おお、そのこえは プリスカか。おまえの だんなに なる ケムクジャルだよ。おまえを むかえにきたから ここを あけてくれ」

そのこえを きいた プリスカは ケムクジャルの みにくい すがたを おもいだして からだが ふるえました。

かのじょは こたえます。

「わたしは あなたの およめさんには なりません。だって あなたのことは きらいですもの」

プリスカに きらいと いわれた ケムクジャルは おちこみましたが すぐに おかあさんの いったことばを おもいだしました。

プリスカは すなおではないので きらいということは すきだということで、ケムクジャルは ゆうきが わいてきました。

ケムクジャルは いいます。

「おれは おまえのほんとうの きもちを しっているぞ。おまえは おれのことが ほんとうは すきなのだ。しかし、すなおに それを いうのが はずかしいので きらいといっているのだ」

プリスカは とびらごしに こたえます。

「なにを いっているのですか。ばからしい。わたしが はっきり きらいと いっているのだから ほんとうに きらいなのです」

プリスカが なんども きらいと いうので ケムクジャルは どんどん きが おおきくなってきました。

 

ケムクジャルは もう まようことなく プリスカを いえに もってかえろうとしました。

ごういんに とびらを あけようとします。

それに きづいた プリスカは あわてて とびらに つっかえぼうを はめたり いりぐちに タンスを たおして かんたんに いえのなかに はいれないように しました。 

 

ケムクジャルは らんぼうもので ちからが つよいのですが さすがに つっかえぼうを はめた とびらは あけられません。

かれは とびらごしに いいました。

「おお、プリスカ。うつくしい プリスカ。おまえを およめさんに できて おれは しあわせものだ。おれは まえから おまえの ことが すきだったのだ。だから ここを あけてくれ」

プリスカは いいます。

「あなた ひとちがいでは ありませんか。わたしは ぜったいに あなたの およめさんには なりません。もし いえのなかに はいってきたら ほうちょうで あなたのからだを さしますよ」 

ケムクジャルは かんがえました。けっして あなたの およめさんに ならないという ことは ぜったいに あなたの およめさんになるということだ。

あまりに うれしくなって ケムクジャルは おおいに わらいました。

それとは はんたいに プリスカは おそろしさで からだが ふるえました。

 

 

とびらごしに ふたりが いいあらそっているうちに ちょうど スケコマシンが かのじょの いえに やってきました。

プリスカは かべのすきまから かれが きたのを みたので、ああたすかったと おもいました。

かのじょは おおごえを だして いいます。

「あなた わたしがすきなあなた。わたしは あなたのかおを まぢかで みたいのですが いまは このいえを でられませんの。どうにかしてください」

そのこえを きいた スケコマシンは いったい なにごとかと かのじょの いえを みると、そこには らんぼうものの ケムクジャルが いるではありませんか。

どうやら かれは ごういんに かのじょの いえに はいろうと しているようです。

じぶんのちからでは どうあがいても ケムクジャルには かなわないし はなしあいを するにも かれの しょうめんに たつところを そうぞうしただけで とてもおそろしくて できそうにありません。

それどころか まだかれに なにかされたわけでもないのに スケコマシンは なみだを ぽろぽろ ながしました。
おまけに もってきた べっこうのかんざしまで じめんに おとして しまいます。

それを みた プリスカは なんて ふがいのない おとこなんだろうと ぷりぷり おこりました。

 

プリスカと ケムクジャルは あける あけないの もんどうを なんども くりかえしました。

スケコマシンのすがたは いつのまにか ありません。あるのは べっこうのかんざしだけ。

ずっと いえのそとに いたので ケムクジャルも だんだん つかれてきました。

それに いまは なつですが あきのちかいきせつでも あったので よるのかぜは つめたく ケムクジャルの からだは しんから ひえてきました。

からだは ふるえるし おなかも ひえて いたくなってきました。

ケムクジャルは とびらごしに いいます。

「プリスカ すまないが ここを あけてくれないか。ちょっと トイレを かしてほしい」

プリスカは いいます。

「どうして あなたに トイレを かさなければ ならないの?」

かれは こたえました。

「もう げんかいだ。はやくしないと もれてしまうんだ」

かのじょは いいました。

「それなら あきらめて あなたの いえの トイレで どうぞ。わたしの うちの トイレは かせません」

ケムクジャルは くるしそうに いいます。

「いや とても いえまでは もちそうにない。どうか ここを あけて トイレをかしてくれ。それに かさないということは かしてくれるということ じゃないか」

プリスカは ぴしゃりと こたえます。

「いいえ わたしが かさないと いえば かさないという いみです。それいがいの いみは ありません。それに わたしが あなたを きらいと いえば きらい なのです」

ケムクジャルは いいます。

「わかった。わかった。おまえが きらいでも なんでも いい。とにかく いまは ここをあけて トイレを かしてくれ。そうしたら きょうは かえるから」

しかし、とびらのむこうは しずかなまま です。

 

ケムクジャルは なにも いわなくなりました。

プリスカは とびらのむこうが しずかになったので ケムクジャルが どうなったのか わかりません。それで とびらに みみをつけて おとを きいてみました。

すると じめんに あしをすりながら だれかが もがいている おとが します。

まだ とびらのむこうに ケムクジャルが いるのをしって プリスカは いやになりました。

いっそのこと とびらをあけて ほうちょうで さしてやろうかとも かんがえましたが らんぼうものが あいてなので やっぱり そのかんがえは むねに しまいました。

だんだん もがくおとは ちいさくなっていきます。

もしかすると そとのさむさで かれが しんでしまったのかと プリスカが おもったそのしゅんかんに とびらの むこうから ケムクジャルの こえが きこえてきます。

「あっ、あっ、あっ」

という こえに あわせて

「ぷりっ、ぷりっ、ぷりっ!」

と おとが します。

さいごに ケムクジャルが

「あああああああ~」

と ながく こえを だすと

「ぷりぷりぷりぷり~」

と ながく おとが つづきました。

 

また とびらのむこうは しずかに なりました。 

それから もうしばらくすると あしを ひきずるような おとがして いえを はなれていきます。
プリスカが そっと とびらを ひらくと ズボンを ちゃいろに よごした ケムクジャルが さびしそうに あるきさる ちいさな うしろすがたが みえました。

 こうして プリスカは おかあさんの やぼうを うちくだき ケムクジャルの てから うまく のがれたのでした。

めでたし、めでたし

(おしまい) 

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 突っ込みどころ満載という触れ込みでしたがその言葉に偽りなし。
 マジキチ建材に務める狂山が社を牛耳るマジキチ四天王を順々に倒していく話。ビジネスで決着をつけるんじゃあありません。殴り合いで決着をつけるんです。それで勝ったら社での地位が上がるアホみたいな設定(大丈夫か、この会社)。
 初っ端の久米戦からハチャメチャで、相手はフォークリフトに乗って殺そうとしてくるキチガイ。戦いは倉庫に積んである合板の山を崩壊させながら進んでいく。
 おいおい、戦いが終わったらどうするんだよ。ひょっとして夢オチかと突っ込みながら読み進めると、負けた方が全ての責任を負うという謎の弱肉強食ルール。勝った方はおとがめ無しである。
 この調子で次々現れるマジキチ四天王を、周りを巻き込みながらぶっ壊していく怒涛の痛快ストーリー。読んでいて気持ちが良かった。




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